寒い季節、生活の悩みに挙がることが多い"結露"。朝、気持ちよくカーテンを開けたのに、窓にびっしり水滴がついていたら、ため息が出そうになりますね。この結露について、ドイツに本社を置く清掃機器メーカーのケルヒャージャパン株式会社が、20代以上の男女1000名にアンケート調査を実施しました。その結果から結露が「住宅」と「健康」に悪影響を及ぼすと感じていながらも、具体的な対策が取れていない人が半数以上であることが分かってきました。今回はその結果とともに、結露の予防法についてお伝えします。
結露は悪影響と分かっていながらも、半数以上の人は対策が不十分
今回のアンケートにおいて自宅での結露の発生状況について尋ねたところ、結露が発生すると答えた人は全体の74.6%に上りました。
そのうち、「結露が住宅と健康に悪い影響があると思うか」という問いに対しては、「住宅」には91.4%、「健康」には74.5%の人が悪い影響があると感じていることが分かりました。
結露が住宅に与える影響についてNPO法人環境微生物災害対策協会理事長の吉田政司氏は「結露によってカビ等の微生物が繁殖することで、住宅に様々な被害が生じる可能性がある」とコメントしています。またカビが発生すれば、それらをエサにするダニが増殖することもあるでしょう。カビの胞子やダニのフンはアレルギーの原因となるため、健康にも悪影響であると考えられます。
しかしながらその一方で「結露対策を行っていますか?」という問いに対しては「毎日行う」「時々行う」と答えた人は46.5%と半分に達しませんでした。結露が住宅や健康に悪影響を与えると懸念しながらも、半分以上の人は結露対策に積極的でないようです。
掃除道具を使って、結露に対応している人が多数
結露対策を行っている人へ「どのような対策を行っていますか?」と尋ねたところ、「ぞうきんやタオルでの拭き取り」が最も多く、それ以外には結露取りワイパーやスクイージーといった掃除道具を用いた除去方法がランクイン。全体の6割以上の方がなんらかの掃除道具を使って、水滴を除去しているようです。
吉田氏によると発生した結露はそのままにせず、小まめに除去してカビが発生しにくい環境を作ることが必要だそう。とはいえ、1日に何度も対応が必要となると、面倒に感じる時もあるでしょう。アンケートでも「現在の結露対策の嫌なところは何ですか?」との質問には、「水が垂れる」「手が濡れる」「頻繁に行う必要がある」「面倒」といった意見が挙がりました。そもそも、結露の発生を防ぐ方法はないのでしょうか。
コツをつかめば簡単? 結露の発生を防ぐ対策を実践
そもそも結露は、室内の暖かく湿った空気が、外気の影響で冷やされることで、空気中の水蒸気が水滴に変化して発生します。つまり結露の発生を防ぐためには、部屋の水蒸気を外へ逃がすと同時に、冷たい空気を取り込んで、室外と室内の温度差を小さくすることがポイントです。リビングや寝室など、人が集まったり、長時間過ごしたりする空間は、人間の呼気や体温でも湿度が上がるので、時々、換気するといいですね。
その他にも結露を防ぐ裏ワザとして「扇風機」を使う方法があります。窓付近に湿度が溜まらないよう、結露ができる箇所に風を当てることで結露を防ぐことができます。また水で薄めた食器用洗剤を雑巾につけて窓を拭く方法も有効です。食器用洗剤に含まれる界面活性剤の成分が水をはじいてくれるので、窓に水滴が着くのを防ぎます。
まとめ
今回のアンケートでは寒い季節、多くの人が結露の発生とその除去の方法に悩まされていることが分かりました。結露はカビの発生につながり、健康への悪影響も心配されるもの。面倒だからと放っておかずに、小まめな除去と水滴を防ぐ対策を合わせて、結露の悩みから開放されて、快適に暮らしましょう。
【調査概要】
調査主体:ケルヒャージャパン株式会社
調査対象:20代以上男女1000人
調査期間:2019年12月27日~2020年1月3日
調査方法:WEBアンケート