2019年6月3日にスタートした、「次世代住宅ポイント」の申請締め切りが迫っています。本来は2020年3月末まででしたが、国の施策のため予算額に到達した場合は〆切を待たずに終了するほか、新型コロナウイルス感染拡大によって住宅建築やリフォームに欠かせない材料供給の遅延が発生しており、着工・着手が困難と認められる場合、2020年6月30日まで期限を延長することができます(※なお、『期限内着工(着手)困難申告書』を工事完了前のポイント発行申請と併せて郵送申請にて提出する必要があります)。改めて詳しく解説していきます。
新型コロナで特例措置となった「次世代住宅ポイント」とは?
次世代住宅ポイント制度は消費増税対策の一つとして国が実施。対象の期間中に、条件を満たした住宅を新築する場合に最大35万円相当のポイント、リフォームでも世帯に応じて1戸あたり最大30万円相当のポイントを付与し様々な商品に交換することができる補助金制度です。
新築・リフォームとも、2020年3月31日までに申請し、建築着工・工事着手することが条件でした。
ところが国内外の新型コロナウイルス感染拡大に伴い住宅の建築やリフォームに欠かせない資材の供給が遅延している状況で、申請期間内の着工・着手が困難となるケースが想定されています。
そのため、国土交通省は「次世代住宅ポイント」の申請期限までに住宅建築着工・工事着手ができない「災害等やむを得ない理由」に、「新型コロナウイルス感染拡大による材料供給の遅延」を追加しています。
受付期間の3月2日~31日(必着)に、「期限内着工(着手)困難申告書」を郵送で提出、認められる場合、期限を3ヶ月後の2020年6月30日に延長することができます。
(参考)災害等やむを得ない場合の建築着工/工事着手時期について:次世代住宅ポイント
対象になる住宅・リフォームは?
対象となる住宅やリフォームは以下のもので、さらに細かな要件は国土交通省「次世代住宅ポイント」を参照して、建築先のハウスメーカーや工務店に確認しながら、申請準備を進めましょう。
対象とする住宅(契約等の期間)
国土交通省「次世代住宅ポイント制度の概要」参照
<その他の注意点>
・消費税率10%が適用された新築住宅やリフォーム
・新築住宅の場合、所有者となる人が自ら居住することを目的にしている(賃貸アパートや貸家は対象外)
・「工事請負契約」「売買契約」など所有者となる方が発注したもの
申請の方法は、住宅のタイプや申請時期によって異なります。必要書類、申請手順は「次世代住宅ポイント申請方法」に掲載されていますが、必要書類は10種類以上になり、建築先に準備してもらうものも数多くあります。建築を行ったハウスメーカーや工務店と一緒に申請手続きをするとよいでしょう。
交換できる商品は、家電、インテリア、雑貨・日用品、地場産品、食料品・飲料、スポーツ・健康用品、介護用品、ベビー用品、防災用品等で、交換申込み期限は令和2年6月30日。期限内に商品交換の申込みが行われない場合、残りの利用可能ポイントは失効します。余裕を持って、交換申込みを行ってください。
「次世代住宅ポイント商品交換カタログ」には交換の手順等詳細が掲載されています。
次世代住宅ポイントを活用して「お得に水道・光熱費スリム化計画」
新築やリフォームを機にするといいのは「水道・光熱費スリム化計画」です。住宅取得やリフォームによって快適なマイホームを手に入れる反面、貯蓄の大幅減&住宅ローンの支払いがスタートします。だからこそ、水道・光熱費はできるだけ抑えたい! と思うもの。
最近の住宅設備はとても省エネ性が高いです。古い家に住み続けたり、賃貸に住んだりするよりも、新築やリフォームで最新設備を取り入れる方が、初期コストは多めにかかってもランニングコストはぐっと抑えられます。
断熱性の高い家に、省エネ性の高い水回りを作ることで水道・光熱費を抑えることができますが、さらにもう一歩! 今回の次世代住宅ポイントを使って、「値段は高いけど省エネ性の高い家電」をもらって、水道・光熱費をさらに抑えていきましょう。
家庭内の消費電力の大きい家電のベスト3は「冷蔵庫・エアコン・照明」です。次世代住宅ポイントを使って、できるだけ省エネ性の高い製品を取り入れましょう。
特に、リビングは引っ越し前より広くなりがちで、エアコンの買い替えが必要になることがほとんどです。当然ながら、間取りが広いとエアコンの値段も高くなりがち。自分で買う場合、省エネ性より値段を意識しがちですが、次世代住宅ポイントが使えるからこそ、省エネ性が高く、さらに自動お掃除付きといった手間も省けるエアコンを買うことで、電気代を効率よく抑えることができます。
他にも、冷蔵庫や洗濯機などは壊れるまで買い替えないという方も多いですが、購入から10年前後経過していれば買い替えのタイミングです。環境省の作成しているしんきゅうさんというサイトを活用して、今の家電を使い続けたときと、買い替えたときの電気代にどれくらい差が出るかを調べてみましょう。
また、照明に関しては白熱電球や蛍光灯よりLEDの方が消費電力は低く、寿命が長いので、新築やリフォームの機会に全てLEDに替えていきたいものです。しかし、一つひとつLED電球の値段を調べていくとやはり高いと感じるので、次世代住宅ポイントを活用するとよいでしょう。
他にも、新築時は来客も多いもの。来客時のおもてなしに必要なお酒やお菓子、高級食材と交換するのもありです。エアコンや冷蔵庫、洗濯機などの大型家電+LED電球+食品や嗜好品、といったポイントの使い方です。
住宅ローンが始まるからこそ、毎月の水道・高熱費が少しでも安くなるように、来客時のおもてなし費用が家計に負担にならないように、「家計」にフォーカスした商品を選んでみてはいかがでしょうか。
まずは3月末までにできるだけ早めに、次世代住宅ポイントの申請をすることをおすすめします!
(最終更新日:2020.03.09)