もともとは、お正月にお供えしたお餅を「御年魂」として分け与えていたことに由来するお年玉。子どものころ、お正月に親戚からもらえるお年玉は、ただただ嬉しいものでしたよね。しかし大人になると、金額や渡す相手など、なにかと疑問がわいてきます。お金の話題は周囲に気軽に聞きづらいため、毎年頭を悩ませる人もいるのではないでしょうか。金融関連の情報メディアを提供するリーディングテック株式会社が2020年にお年玉をあげた人を対象に行った「お年玉実態調査2020」から、最新のお年玉事情について見えてきました。
1人あたりのお年玉金額の平均は4,470円。年々高額化する傾向あり
1人あたりのお年玉の金額を尋ねた質問では、4,470円が平均値で、中央値は3,000円という結果になりました。
次に、回答者自身が子どものころにもらったお年玉の1封あたりの金額に関する質問では、回答者の年齢が上がるにつれて低くなることが分かりました。
このことから、お年玉金額の相場は昔に比べて上昇しているといえそうです。また、回答者の年齢からお年玉をもらった時期を逆算し、年代別に整理しなおすと、お年玉の平均額は長期にわたって上昇傾向にあり、1940年代では1,000円だった平均額が2000年代には6,021円になっており、約6倍になっていることが分かります。
75%がお年玉に経済的負担を感じている。年齢が上がるにつれて金額も上昇
実家などに親戚が集まりお年玉を渡す人数が多い場合、合計するとまとまった金額になることも多く、なにかと物入りな年末年始に手痛い出費と感じる人もいるのではないでしょうか。お年玉をあげることは経済的負担になるか尋ねた質問では、「負担になる」25%「どちらかというと負担になる」50%を合わせた75%が「負担になる」と答えており、多くの世帯にとって経済的負担になっていることが伺えます。
さらに、同じ質問を年収別で見ると、年収100万円台の層の88%が「負担になる」「どちらかというと負担になる」と回答しています。
また、世帯年収とお年玉金額の関係について分析した結果によると、世帯年収とお年玉金額に相関関係は認められないことから、世帯年収に関係なく同程度のお年玉の出費が発生していることが予想されます。このことから、低所得になるほどお年玉の出費の負担は大きなものになるといえそうです。
次に、相手の年齢によってお年玉金額に差をつけているか尋ねた質問では、79%が「年上の子どもにより高い金額」と回答していることが分かりました。
お年玉をもらう子どもの年齢別に、適切だと思うお年玉の金額を尋ねた質問では、以下のような結果になりました。
ここでもやはり、子どもの年齢が上がるにつれて金額が上がる傾向が顕著に現れています。一方で大学生・専門学生に対しては、1万円以上渡すべきとする層と、全く渡さなくてよいとする層で二極化していることが分かります。
リクルートキャリアが運営する就職みらい研究所の調査によると大学生の7割強がアルバイトをしていることから、多くの大学生や専門学生には自身で収入があり、お年玉は不要と考える人が一定数いるためと考えられます。社会人になると約90%の人が全く渡さなくてよいと考えており、自身で収入があるかどうかが、お年玉を渡すのをやめるひとつのポイントになっているといえそうです。
まとめ
お金はデリケートな問題につながりやすいため、お年玉として渡す金額に迷う人も多いはず。なかにはお年玉を巡って親戚関係がぎくしゃくしてしまったというケースもあるため、あらかじめ大人同士で金額や渡す相手について打ち合わせしておくことが大切です。
ほかにも、なるべく新札を用意しておくことや、目上の人の子どもに渡すのは控えるなど、マナーもきちんとおさえておきたいところです。来年以降のスムーズなお年玉準備のために、今回の調査結果をぜひ参考にしてくださいね。
【調査概要】
ワイズローン お年玉実態調査2020
調査期間:2020年1月6日~7日
調査方法:オンラインによるアンケート調査
有効回答数:1,090名(回答率100%)
調査対象:2020年に誰かにお年玉をあげた日本在住の男女
調査目的:2020年のお年玉事情を明らかにすること
ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:リーディングテック株式会社