ライフスタイル別にチェック!子育てにマッチする間取りのポイント

新築マンションを購入する際は販売価格・立地・部屋の広さなどに注目しがちですが、実はもうひとつ、こだわるべきポイントがあります。それが、部屋の配置を示す「間取り」です。それぞれのライフスタイルに合った間取りを選ぶことで、より快適な暮らしを手に入れることができます。

なかでも、小さな子どもがいるファミリー世帯や将来子どもを考えている夫婦がマンションを購入する際には、ライフスタイルに合った間取りのタイプを知っておくのがよいです。購入前に、子育てにマッチする間取りをチェックしておきましょう。

子育て世帯はどのくらい必要? 子どもの人数と専有面積の関係

人数に応じた最適な広さを計算してみましょう

子育てにマッチする間取りを知る前に、まずはどの程度の専有面積が必要になるか確認してみましょう。国土交通省では世帯人数に応じて、豊かな住生活を実現するために必要な住宅の面積を「誘導居住面積水準」という数値で掲げています。都市居住型(都心やその周辺での共同住宅居住)の誘導居住水準面積は、2人以上の世帯の場合は25平方メートル×世帯人数+15平方メートルで算定され、子どもは年齢に応じて算定基準が異なります。

【子どもを世帯人数で換算する場合】

 

あくまで目安として捉えながら、「将来子どもを3人育てるなら、どのくらいの広さが必要?」「子どもが中学生以上になった場合を想定しておく?」など、夫婦で話し合ってみてください。

子育て中に重視したい、間取りのポイント

では、子育てにマッチする間取りを選ぶためにはどこをチェックすればよいのでしょうか。「子どもが安心して過ごせるような安全性が確保されているか」「年齢を重ねても快適に過ごせるか」など、重視すべき3つの点を解説します。

ポイント1.子どもの成長に柔軟に対応できるか
子育て世帯がマンションを購入する際、もっとも重視してほしいのが「子どもの成長に柔軟に対応できる間取り」であるか。幼少期~小学生のころは朝起きて夜眠りにつくまで家族と一緒に過ごしていても、年齢を重ねるにつれてプライベートな空間を望むこともしばしば。自分ひとりで勉強や趣味に没頭できる時間を持ちたい、と相談されたときに柔軟に対応できる間取りであるのが理想です。

しかし、部屋数にこだわりすぎると壁やドアが増えることによって、やや圧迫感を感じてしまう場合もあるので要注意。スクリーンウォールの設置されている間取りであれば、子どもの成長に応じて自由に部屋を開放、独立させられるのでおすすめです。

ポイント2.家事をしながら見守られる安全性
小さな子どもは自宅内でも思わぬアクシデントによってケガをしてしまう危険性があり、四六時中目が離せないもの。といっても、料理や掃除などをしているとずっと子どものそばにいるわけにはいきません。そのため、小さな子どもがいる世帯には、家事をしながらも子どもの行動をしっかり見守られるような間取りが必要です。家事の中心となるリビングやキッチンに面した位置に遊び場所となるフリースペースや子ども部屋を設けている間取りであれば、子どもの安全性を守りながら家事を行えますよ。

ポイント3.親もノンストレスが理想! 家事動線も要チェック
ひとり暮らしや夫婦ふたりの生活と比べて、人数が増える分だけ子育て世帯は家事にかかる時間が増えてしまいます。子どもを育てながら、仕事や家事をこなしているとキャパオーバーになってしまうことも…。

20年後30年後をイメージしながら、家事をしやすい間取りを選びましょう

子どもとの時間や日々の暮らしを楽しむためには、親もノンストレスで生活できるような間取りが理想的です。家事動線を重視してマンションを購入したファミリーの意見を参考に、“ゆとり”を生み出す間取りをチェックしていきましょう。

【実例.キッチンと脱衣所をスムーズに移動できる間取り】
30代ではじめて新築マンションを購入したMさん夫婦は、共働きで来年第一子を出産予定。帰宅後に料理と洗濯をすることが多いため、同時進行で家事を行えるようにキッチンと浴室(洗濯機置き場)を行き来しやすい間取りを選んだのだそう。「来年からは子どもの沐浴と洗濯係、料理係に分担しようと思っています。別々の家事をしながらもコミュニケーションをとれるように、ひとつの動線で繋がる間取りを選びました」と、家事効率をアップしながらも家族の時間を持てる間取りについて語ってくれました。

小さな子どもを優しく見守る・家族の時間を持てる間取りとは?

前述したように、子育て世帯にとっては家事をしながら子どもを見守れる安全性の高い間取りが求められます。そんな小さな子どもをもつファミリー世帯におすすめなのが「リビングイン」です。リビングインとは各部屋がリビングの先に配置されており、部屋の出入り時には必ずリビングを通る必要のある間取りのこと。ドアを開けていれば、子ども部屋にいる様子をリビングから確認できるので見守りながら家事を行えます。

また、子どもが成長すると部活や習い事などで家にいない時間も増えてくるもの。顔を合わせる機会の増えるリビングインであれば、忙しく過ごすなかでも些細な会話が生まれやすいのです。

すっきり暮らしたい! 複数人子どもがいる場合におすすめの間取り

整った部屋で、親も子どもも心地よく暮らしましょう

子どもが複数人いると、比例してどんどんモノが増えてしまうもの…。家族全員が自然と片付けられるような間取りを選ぶことで、人数が多くてもすっきりとした住まいをキープできます。モノをできるだけ多く、効率よく収納したい場合は「玄関収納」と「ファミリークローゼット」が設置された間取りが最適。玄関収納が充実していると、遊び道具や靴を子ども自身が帰ってきた“ついで”に片付ける習慣をつけやすく、自然と掃除や整理にかかる時間をカットできますよ。

大きなファミリークローゼットは衣類や小物を分配する手間がいらず、まとめて収納できる魅力があります。また、造り付けの収納が充実している場合は、新たにタンスや収納ボックスを用意する必要がありません。近年問題視されている地震発生時の収納家具の移動や跳躍の心配がないのも大きなメリットです。

家で過ごす時間が長いからこそ、子育て世帯は間取りや住み心地にこだわりたいもの。マンション購入時には、家族とのコミュニケーションが弾む空間にするためにもじっくり間取りや広さを比較してみましょう。ご紹介した間取りチェック時のポイントを参考に、子どもがのびのびと安心して暮らせる部屋を探してみてくださいね。

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