世界3大不満は「年金」「介護」「社会保障」、日本は他国と違いも

「定年後の2000万円問題」や「年金繰り下げ」への議論など、日本人が老後の生活に抱いているイメージは決して明るいものではありません。ローン保険会社のBNPパリバ・カーディフが世界26か国・地域の18歳以上の男女26,000人を対象に実施した「将来プランの実現と保険」に関する意識調査では、「将来に対する自信」が26か国・地域中最下位、金融商品の活用にも消極的な日本人像が浮き彫りになりました。この調査は世界各国における行動様式の変化や保険に対するニーズを把握することを目的に行われたもので、世界の人々が感じている不安や将来の計画、お金の使い方、保険への期待も見てとれます。世界の人々に比べて、なぜ日本人は将来の高額支出をあまり計画しないのでしょうか。お金の活用と同様に、豊かで満足度の高い消費をためらう日本人の意識について考えてみました。

「将来に自信がある」日本人は48%で26か国・地域中最下位

「将来に対して自信がありますか?」の質問に対して、「非常に自信がある」「ある程度自信がある」の合計を見ると、ベトナムとインドが96%と最も高く、次いで中国は92%、デンマークは88%。日本人は48%と、26か国・地域の中で最下位という結果になりました。

Q.将来に対して自信がありますか。(「非常に自信がある」「ある程度自信がある」の合計)

出典:カーディフ生命保険株式会社HP

世界共通の3大不満は「年金」「高齢者介護」「社会保障」

項目別に見た現在の状況の満足度では、日本人は「年金」が16%と最も低く、次いで「高齢者介護」25%、「社会保障」28%となりました。世界平均を見ても「年金」39%、「社会保障」43%、「高齢者介護」46%と満足度は低くなっており、これら3項目は世界26か国・地域の共通の不満要素となっているようです。

Q.現在の状況についてどの程度満足していますか。(「非常に満足」「ある程度満足」の合計)

出典:カーディフ生命保険株式会社HP

「自然災害」への不安は世界でも突出

「予測不可能な出来事について、どの程度不安に感じますか」といった質問には、日本人の77%が「自然災害」に対して「非常に不安」「ある程度不安」と回答しました。世界平均の56%と比べてみると突出していることがわかります。今年だけでも九州北部豪雨(8月)、台風15号(9月)、台風19号(10月)と、「未だかつて経験したことのない」レベルの大規模な自然災害が相次いで起きています。地震や火山の噴火、豪雨による河川の決壊など、いつ起きるかわからない「自然災害」に対して、日本人が大きな不安を抱いているのも当然の結果といえるでしょう。

Q.予測不能な出来事についてどの程度不安を感じますか。(「非常に不安」「ある程度不安」の合計)

出典:カーディフ生命保険株式会社HP

世界の人々の将来計画トップ3は

「将来実現を予定している計画」を見ると、世界26か国・地域のトップ3は、「長期休暇・海外旅行」(80%)、「家具・家電の購入」73%、「車の購入」69%という結果となり、日本人も同じ項目がベスト3となっています。しかし、世界平均と比べると実現意向はそれぞれ58%、55%、48%と低くなっています。長期休暇を取りにくい社会の風潮や、耐久性の高い家具・家電や車などの普及率が高いことが影響しているようです。

Q.将来実現を予定している計画はどれですか。(「1年以内に実現予定」「2~5年以内に実現予定」「遠い将来に実現予定」の合計)

出典:カーディフ生命保険株式会社HP

将来プランの実現を後押しする「ローン保険」とは?

計画を実現するための財源は、日本人では「貯蓄」が61%と最も高く、「保険」や「ローン」の活用はいずれも26か国・地域中最下位となりました。一方で、ローン契約者が死亡、病気、ケガなど想定外の事象によってローン返済が困難になった場合に支払われ、ローンが完済または一部返済される「ローン保険」に対しては、日本人の79%が「必須」「役立つ」と回答し、「家族を守ることができる(70%)」「財産を守ることができる(69%)」「安心感が得られる(68%)」と、ローン保険の有用性を認めていることがわかりました。

計画実現のための財源

出典:カーディフ生命保険株式会社HP

まとめ

人生100年時代。仕事や子育てを終えた時こそ、ゆっくりと趣味や旅行を楽しみたいもの。しかし、老後の経済的な問題に加えて、近年の大規模な自然災害などに対する不安が日本人の将来プランの実現を阻む要因となっているのかもしれません。とはいえ、せめて「貯蓄」一辺倒な財源を見直し、自分に合った金融商品や保険、ローン、ローン保険を上手に利用しながら、将来プランの実現につなげていきたいものです。

【調査概要】
■調査名:「将来プランの実現と保険」に関する意識調査
■調査方法:インターネット調査
■実施期間:2019年4月3日〜29日
■調査対象:世界26か国・地域18歳以上の男女(年齢の上限は国によって異なる。日本は55歳)
■調査国・地域:日本、フランス、英国、ドイツ、イタリア、スペイン、ポルトガル、ベルギー、オランダ、デンマーク、スウェーデン、チェコ、ポーランド、トルコ、ロシア、ブラジル、チリ、アルゼンチン、ペルー、メキシコ、コロンビア、韓国、台湾、中国、ベトナム、インド
■サンプル数:26,000名
■調査会社:Ipsos(フランス)

ニュース提供元:PRTIMES

情報提供元:カーディフ生命保険株式会社

(最終更新日:2019.11.29)

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