幼い頃、漫画やアニメ、絵本などの世界観やキャラクターに夢中になった懐かしい思い出を持っていませんか? 子どもだけでなく、大人になった今もなお、多くの人々を魅了し続けているキャラクターがあります。日本や世界で愛されるキャラクターをテーマにしたミュージアムやイベントを取り上げるシリーズ、第4弾はドラえもん。今回はドラえもんをはじめ、多数の人気キャラクターの生みの親である藤子・F・不二雄さんの作品世界やメッセージを広く伝える「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」を訪れました。
愛され続けて50年! ドラえもんは未来からやってきたネコ型ロボット
『ドラえもん』は、漫画家藤子・F・不二雄さんによるSF漫画で、作品に登場する主人公、ドラえもん(キャラクター)は未来からやってきたネコ型ロボット。その愛らしい姿は、知らない人はいないほど子どもにも大人にも愛され続けています。初登場は1970年1月号の学年誌で、ドラえもんが始まってから50年を迎えます。1973年にはアニメ化され、一度終了したものの現在も放送が続いている長寿番組です。そんなドラえもんをはじめ、作者が生み出した作品の世界や残したメッセージを伝える場所として、川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムが開設されています。ここは子どもの頃から作品に慣れ親しんできた大人、現役のドラえもんファンの子どもたちと、世代を問わず楽しめる場所になっています。
貴重な原画や映像がたくさん展示されている!
川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムは3フロアで構成されていて、1Fと2Fの「展示室」では代表作のカラー原画や作者の作品年表などを展示。ドラえもんなど数々の名作の貴重な原画を間近で見ることができます。作者が残した原画は約5万枚。定期的に入れ替えをしながら常設展示されています。
受付では、おはなしデンワという音声ガイドを無料で借りることができ、展示物の近くにある番号を押すと、原画や創作活動にまつわるエピソードを聞くことができます。おはなしデンワはキッズ用もあり、子どもでも展示を楽しみやすい工夫がされています。
ドラえもん50周年展を期間限定で開催!
多数の作品を生み出した藤子・F・不二雄さんですが、最も人気が高いのはやっぱりドラえもん。2Fの「展示室Ⅱ」では、登場から50年を迎えるドラえもんの魅力をたっぷり味わえる企画展『ドラえもん50周年展』が開催されています。
企画展は2021年1月末まで3期に分けて開催される予定で、現在は第1期「ぼくドラえもん。」(2020年1月30日まで)を展示中。複数あるドラえもんの第1話を比較したり、同じ年、月に連載された小学1年生〜小学6年生の原画を同時に展示するなど、ドラえもんのはじまりに触れることができる貴重な機会です。
2Fには実際に遊べる、体験できるコーナーも
静かに鑑賞する展示エリア以外にも、ミュージアム内には触れたり遊んだりできるコーナーが設けられています。中でも注目なのは「Fシアター」。200インチスクリーンを備えた映像展示室で、このミュージアムでしか観られないオリジナルの短編映像を上映。上映スケジュールが決められており、回によっては早々と満席になる人気ぶりです。現在はドラえもん、のび太、パーマンなどが登場する「ドラえもん&Fキャラオールスターズ『月面レースで大ピンチ!?』を上映中です。
藤子・F・不二雄さんの作品を自由に読むことができる2Fの「まんがコーナー」も人気。『ドラえもん』だけでなく『パーマン』『オバケのQ太郎』『キテレツ大百科』『ウメ星デンカ』『エスパー魔美』、またSF短編集などもそろっているので、まだ読んだことがないF作品に触れられる絶好の機会。ここだけで数時間過ごせそうなほど充実しています。
屋上スペースではドラえもんやどこでもドアと記念撮影ができる
3Fはミュージアムカフェや屋上スペースの「はらっぱ」があります。芝生が広がるはらっぱには、ドラえもんの世界観には欠かせない土管やどこでもドア、ピー助などが展示されていて、人気のフォトスポットになっています。
遊び心いっぱいのカフェやミュージアム限定のおみやげもチェック
はらっぱの様子を眺めながら食事できる「ミュージアムカフェ」は、ここでしか楽しめないオリジナルメニューが豊富。キャラクターをモチーフにした食事やデザート、ドリンクが多数そろっています。品数が多く、季節やイベントごとに新メニューも登場するので、何度通っても楽しめそうです。
出口の手前にある「ミュージアムショップ」ではぬいぐるみ、マグカップ、プレート、ステーショナリー、漫画やTシャツなどミュージアム限定のオリジナルグッズが多数販売されています。
はらっぱの一角にあるギフトコーナー「藤子屋」も見逃せません。どら焼きやアンキパンラスクなど、ミュージアムショップにも売っていない商品も多数取り扱っています。
「あったらいいな」と幼少の頃に憧れたドラえもんの四次元ポケットから飛び出す多種多様なひみつ道具。ドラえもんのいる不思議な世界に心酔できるミュージアムは何度でも訪れたくなる場所になりそうです。
写真提供/ⒸFujiko-Pro
川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム
川崎市多摩区長尾2丁目8番1号
アクセス:小田急線・J R南武線登戸駅より川崎市バスの直行便で約9分(駐車場はなし)
0570-055-245(9:30〜18:00)
10:00〜18:00
火曜休館(2019年12月24日は営業、12月30日〜2020年1月3日は休業)
チケットは日時指定制(入館時間は10時、12時、14時、16時)
入館料:一般・大学生 1,000円、中学・高校生 700円、4歳〜小学生 500円