讃岐うどんツアーの奥義「うどんタクシー」って何?

うどんといえば香川県。讃岐うどんブームのおかげで国内外から多くの人が香川県に本場の“讃岐うどん”を求めて訪れます。香川県は人口1万人当たりの「そば・うどん店」数が5.60店と、全国第1位。県内には約570軒のうどん店があるといわれており、まさに「うどん県」であるといえます。そのうどん県を訪れ美味しい讃岐うどんを食べる「うどんツアー」ですが、どこに行けばいいのか迷う、また効率よくうどん店巡りをしたいという人たちに好評なのがうどん店のみを案内してくれる「うどんタクシー」です。「うどんタクシー」とはどのようなものなのか利用方法も含めて詳しくご紹介します。

うどんタクシーとは?

「うどんタクシー」とは琴平バス(株)が15年前からスタートしたうどん店巡り専門の観光タクシーのこと。香川を訪れる観光客から「美味しいうどん店に連れて行ってほしい」という要望を多く聞いたタクシードライバーの提案で始まったのだそう。誰もが知っている名店から地元の人たちが愛する穴場店、オープンしたばかりの新店までうどんのことを知り尽くしたドライバーの皆さんが解説しながら案内してくれます。

店から店への道中は、ドライバーが讃岐うどんについてわかりやすく解説してくれます

「うどんタクシー」のドライバーは受験する!

うどんタクシーのドライバーは単なるうどん好きでなれる訳ではありません。なんと、うどんタクシードライバーになるためには3つの試験をクリアしなくてはならないそうで、現在女性1名を含む7名のドライバーが常務しています。

1.筆記テスト
うどんの歴史や讃岐うどんについての豆知識のほかに、 数多い店舗の特徴や定休日、場所、おすすめうどんなどを網羅する内容。しかもこのテスト、なんと回答はマークシートではなく記述式になっており、深い確かな知識を求められます。

2.実技テスト
接客やタクシードライバーとしての技術が問われるだけでなく、お客様からのうどんに関する様々な質問にちゃんと答えられるかを試験。せっかくの知識もガイドがつまらなければ意味がないとのことで厳しい試験のようです。

3. 手打ちテスト
最終試験は実際にうどんを手打ち! 社外のうどん店にて手打ちの極意をマスターし、自らが讃岐うどんを打てるようになって晴れて“うどんタクシー”の行灯を授与されます。晴れて合格した後も新店舗が登場すると必ずチェックしに行ったり、ドライバー同士で情報交換したりと勉強は欠かせないのだそう。

うどんタクシーのドライバーになるには、うどんの“手打ち”もマスターする必要が!

これがうどんタクシー!

さていよいようどんタクシーの登場です。タクシーの上にはうどんタクシーの目印“うどんの行灯”が!

この行灯が目印

人気があるのは120分コースで店と店の距離にもよりますが3~4軒のうどん店を巡ることができるそう。人気店ばかりを巡るコースの場合は、混み合っている時間を避けるなどうどんを知り尽くしたサービスが満点。時には店内まで同行してオススメメニューをアドバイスしてくれることもあります。また、セルフの作法は店ごとに微妙に異なるため、初心者は戸惑いがちですが、細やかにレクチャーしてもらえたりもします。何と言っても最寄駅から歩くこともなく、店の前まで連れて行ってもらえるので快適なことこの上なし!季節ごとの限定メニューなどの情報もバッチリ教えてくれます。利用希望者は公式HPの専用フォーム、電話で2~3日前までに申し込みを。観光シーズン等は混み合う場合があるので早めの予約がおすすめです。

※2020年1月より料金変更:60分4,800円、90分7,200円120分9,600円

釜揚げうどん、ぶっかけうどん、シンプルにかけうどん? うどんタクシーなら要望に応じてもらえます

うどんタクシーのシステムを知りたい!

完全予約制で、空港や駅、ホテルなど指定した場所で待機してくれます。あらかじめ「この店だけは行きたい」「ぶっかけうどんばかり食べたい」「時間内になるべく多くのお店を巡りたい」など希望を伝えておくとドライバーがスケジュールを立ててくれますよ。

駅など、予約時に指定した場所でスタンバイしてもらえます

時間制で60分(1台4,700円)、90分(1台7,050円)、120分(1台9,400円)の3コースから選べます。おすすめは駅や空港から観光地に向かう移動をうどんタクシーにする方法で、重い荷物を持ち歩くことなくうどん店巡りをしながら目的地へたどり着けます。ドライバーは定休日や混み合う時間帯などを熟知しているので効率よくうどん店巡りが可能。移動中もうどんの歴史や豆知識に加え、観光客にはわかりづらい「セルフサービス」の作法なども教えてくれます。時間帯は午前中からの利用がおすすめ。というのも人気のうどん店は“玉が無くなり次第終了”のお店も多く、お昼過ぎには閉店してしまうことも珍しくないからです。

駅などで見かけたら、記念撮影にも快く応じてもらえるのでお願いしてみて!

<取材協力>
琴平バス株式会社
コトバス予約センター TEL:050-3537-5678
KOTOHIRA TRIP BASE

 

~こんな記事も読まれています~