10月19日は、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された「イクメンの日」。10(トウサン=父さん)と19(イクジ=育児)の語呂合わせからきており、2011年にイクメンオブザイヤー実行委員会が制定して以来、世の中に広く浸透する言葉となりました。株式会社ナスタの「育児に関する意識調査」から、働くパパの育児参加について考えました。
男性の育休取得率は9.7%。制度はあるが、取得しない人が多数
内閣府男女共同参画局の男女共同参画白書によると、子育て期の25~44歳の女性の就業率は1986年(昭和61年)の57.1%から2016年(平成28年)の72.7%まで上昇しており、女性の社会進出が急速に進んでいることが分かります。それに伴い、男性の育児参加が重要と考えられています。厚生労働省は、男性の育休取得率の目標を、2020年までに13%としていますが、現状はどうなっているのでしょうか。
育休取得制度の有無について尋ねたところ、65.3%が制度はあると答えた一方で、実際に育休を取得した人は9.7%にとどまりました。
一方で育休を取得したことがあると答えた中では、20代が20.7%、30代が11.7%、40代が4.9%となっており、若者世代ほど取得に前向きであることがわかります。
約9割が父親による子育てを「当たり前」と考えている
働くパパは子育て参加に対してどのような意識を持っているのでしょうか。父親も子育てに参加することが当たり前だと思うかどうか質問したところ、「とてもそう思う」47.1%、「どちらかといえばそう思う」43.5%となり、合計した90.6%が父親の子育て参加について「当たり前だと思う」と感じていることが分かりました。
一方で、実際に自分が子育てにどのくらい参加できていると感じているか尋ねたところ、「よく参加できていると思う」13.6%、「まあまあ参加できていると思う」45.2%で、合計した58.8%が「参加できていると思う」と感じており、31.8ポイントの差があることが分かりました。子育てへの参加は当たり前と考える人が大多数ですが、育休取得や残業の削減などをして育児に時間を割くことは、まだまだ難しいのが現状のようです。
まとめ
多くの父親が育児参加に意欲的であるにも関わらず、「男性は仕事・女性は家事育児」という古い固定観念が根強く、日本の男性が家事・育児をする時間は他の先進国と比べて低い水準となっています。このような現状を鑑みて、厚生労働省は「イクメンプロジェクト」を2010年から実施。「イクメン企業アワード」や「イクボスアワード」など、男性の育児と仕事の両立を推進するさまざまな事業を行っています。いつか「イクメン」という言葉がなくなるくらい父親の子育て参加が浸透する社会になることを期待したいですね。
【調査概要】
調査対象者:子供のいる既婚男性
調査時期:2019年9月14日~9月16日
調査方法:インターネットリサーチ
調査人数:男性1000人
対象年齢:20代82人/30代512人/40代406人
ニュース参照元:value press
ニュース提供元:株式会社ナスタ