いよいよ、消費税率が8%から10%に上がる日が近づいています。今回の増税は、軽減税率制度の導入により「何を買っておくべきなのか」迷っている人も多いのではないでしょうか。生鮮食料品などの消費税は8%のままですが、増税の対象となるものはできるだけ、9月中に購入しておきたいところです。そこで今回は、”意外と忘れがちな” 増税前に購入しておきたいものをご紹介します。
いよいよ、消費税率が8%から10%に上がる日が近づいています。今回の増税は、軽減税率制度の導入により「何を買っておくべきなのか」迷っている人が多いのではないでしょうか。飲食料品などの消費税は8%のままですが、増税の対象となるものはできるだけ、9月中に購入しておきたいところです。そこで今回は、”意外と忘れがちな” 増税前に購入しておきたいものをご紹介します。
急いで買わなくても大丈夫! 軽減税率の対象品目は?
消費税増税を控え「あれもこれも買っておかなくては!」という気持ちが働きがちですが、今回の増税では軽減税率制度が導入されるため、対象となる商品は急いで購入する必要がありません。具体的には、「酒類や外食サービスを除く飲食料品」と「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」に関しては引き続き、消費税率は8%となります。詳しくは過去記事を参照してください。
軽減税率の対象となる飲食料品の範囲:「消費税の「軽減税率」とは? 仕組みと対象品目を解説」
軽減税率制度のポイント:「消費税増税はすぐそこ! 今さら聞けない「軽減税率制度」の家計への影響」
たばこは10月1日から、1箱当たり10~20円値上げ!
消費税の増税を受け、たばこは各銘柄の値上げが決まっています。
JT(日本たばこ産業株式会社)は115 銘柄、フィリップ・モリス・ジャパンは84銘柄、BATJ(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン)は80銘柄を値上げ。一部商品を除き、1箱当たり10~20円程度の値上げとなっています。
ちなみに、たばこの価格には消費税の他、国たばこ税、地方たばこ税、たばこ特別税という、4種類の税金が含まれています。財務省の調べによると、紙巻たばこの販売数量は1996年度をピークに年々減少していますが、たばこ税をはじめとする税収の合計はほぼ横ばいで推移しています。これは、たばこ税の相次ぐ改定により、増税が続いているからです。JTによると、一般的な紙巻たばこの場合、税負担率は6割にも達するとのこと。たばこ税は今後、2020年と2021年に増税が決まっており、さらなる値上げは避けられません。今のうちに購入しておいた方がお得であることは間違いないでしょう。
JR・私鉄各社が運賃を改定。JRの初乗り運賃は概ね10円の値上げ!
JR・私鉄各社は10月1日から運賃を改定。例えば、JR東日本の初乗り運賃は山手線内など利用者が特に多い「電車特定区間」が140円据え置き(ICカードの利用は133円から136円)、その他の幹線・地方交通線は140円から150円(ICカードの利用は144円から147円)に値上げします。切符利用時の運賃は、ICカード利用時の運賃を四捨五入した金額となるため、ICカード利用と切符の購入、どちらがお得になるかは走行距離によって変わってきます。また、ICカードは使用時に課税されるため、増税前に、余分にチャージをする必要はありません。
ちなみに、JR西日本は、電車特定区間や大阪環状線が120円から130円、その他の幹線・地方交通線は140円から150円に値上げ。JR東海は幹線・地方交通線ともに140円から150円、JR四国・JR九州は160円から170円、JR北海道は170円から200円にそれぞれ値上げとなります。
私鉄各線の初乗り運賃は概ね据え置き。ICカード利用は若干の値上げ
首都圏を中心とする私鉄各線も運賃を改定していますが、東京メトロの初乗り運賃は170円据え置き(ICカードの利用は165円から168円)、都営地下鉄は180円据え置き(ICカードの利用は174円から178円)、日暮里・舎人ライナーや東京さくらトラム(都電荒川線)は170円据え置き(ICカードの利用は165円から168円)、京王電鉄や小田急電鉄は130円据え置き(ICカードの利用は124円から126円)、京急電鉄や京成電鉄は140円据え置き(ICカードの利用は133円から136円)、西武鉄道や東武鉄道、相模鉄道は150円据え置き(ICカードの利用は144円から147円)と、いずれも切符の場合は据え置きの運賃となっています。
定期券や回数券など、旅客チケットは極力9月中に買うべし!
JRと私鉄各線の多くが、2019年9⽉30⽇までに購入した切符や回数券、定期券について、乗車日や有効開始日が10⽉1⽇以降であっても、改定前の運賃・料金で発売しています。定期券は、使用開始日の14日前から継続購入が可能。10月前半に期限を迎えるのであれば、今から購入しておきましょう。有効期限が長いほどお得です。10月後半以降に期限を迎える場合、払い戻しをして買い直す方法がありますが、払い戻し手数料などで損をしてしまうケースが多いため、事前の確認が必要です。
定期券に限らず、電車やバスの回数券、新幹線などの乗車券も、有効期限内に使い切れるのであれば9月中に購入することをおすすめします。航空券も同様で、9月30日までに購入した航空券は、搭乗日が10月1日以降の場合も消費税は8%となります。ただし、国際線は非課税のため、焦って購入する必要はありません。また、払い戻し手数料は航空券の購入日・搭乗予定日に関わらず、9月30日までが430円、10月1日以降は440円となります(JAL・ANAの場合)。
遊園地やスポーツの観戦チケットは? 各種プレイガイドの対応は?
10月以降、遊園地などのレジャー施設や映画館、美術館などに行く予定がある人は、入場券やパスポートなどの購入を9月中に済ませておきましょう。「旅客運賃等の税率等に関する経過措置」が適用されるため、10月以降の利用でも追加料金を払うことなく使用することができます。
また、チケット購入時に利用するプレイガイドに支払う手数料も各社値上げを発表しており、大手プレイガイドの「チケットぴあ」「e+(イープラス)」「ローソンチケット」のシステム利用料は、1枚あたり216円から220円に、発券手数料は108円から110円に値上げとなります。9月30日までに入金を済ませておきましょう。
分割払いもOK! スマートフォンも9月中の購入がお得
高額なスマートフォンは10万円を超える機種もあり「増税前に購入しておきたい」と考える人が多いのではないでしょうか。買い替えを検討している人であれば、9月中に購入することを検討しましょう。一括購入ではなく分割払いを利用する場合も、9月中に契約すれば10月以降の支払いも8%の税率で計算した金額が適用されます。
ただし、10月以降に「キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元事業)」対象店舗で購入した場合、最大5%のポイント還元を受けることができ、実質的に増税後の方がお得に買い物できるケースもあります。
まとめ
消費税増税の前に駆け込み購入をするにあたり、「何を買うべきか」「急いで購入する必要がないものは何か」見えてきたのではないでしょうか。たかが2%、されど2%。少しでもお得に買い物をしたいところですが、いくらお得であっても「自分にとって本当に必要なのか」「期限内に使い切れるのか」を冷静に判断することを忘れてはいけません。正しい知識を得て、賢く買い物をしたいですね。
(最終更新日:2019.10.09)