「ウッドデッキのある生活」に憧れているという人も多いのではないでしょうか。ホームパーティーやバーベキューのほか、子どもの遊び場、来客用スペースなど、ウッドデッキはさまざまな用途に使えます。そこで気になるのは設置費用。施工業者に頼むと、それなりの費用がかかってしまいます。しかしこのウッドデッキ、実はDIYで作れるのです。DIYでウッドデッキを作る手順を紹介していきます。
ウッドデッキとは
建物の外部に張り出している木製の床の部分を指して「デッキスペース」と呼びます。リビングやダイニングスペース、キッチンと連続して作られていることが多く、段差なしでスムーズに家の中と外を移動できますので、気軽にアウトドア気分を味わえます。
ウッドデッキの活用方法
広さや向き(隣家に面しているか、道路に面しているか)などによって異なりますが、おおむね以下のような活用方法がおすすめです。
・第2のリビングとして使用
家族で食事をしたりお客さんとお茶を飲んだり、と第2のリビングとして使用できます。ホームパーティーやバーベキューなどに使う人もいます。
・洗濯物や布団を干す
ウッドデッキは通気性が良く、洗濯物や布団を干すのに最適です。部屋との間に段差がないので、干すときにスムーズに移動することができます。
・子どもやペットの遊び場に
夏場に、子ども用のビニールプールを置くのも良いかもしれません。また、天気のいい日にはペットの日向ぼっこなどにもぴったりです。
・読書や昼寝などのくつろぎにm
デッキチェアやハンモックを置いて、読書や昼寝などをするのにも適しています。天気によっては、日光浴を楽しむことも可能です。
「デッキ」と「テラス」との違い
「デッキ」と似たものに「テラス」がありますが、異なる点はどこなのでしょうか。それぞれの違いは以下の通りです。参考にしてみてくださいね。
ウッドデッキをDIYで作るメリット・デメリット
ウッドデッキをDIYで作るメリット
・費用を抑えられる
ウッドデッキをDIYで作る最大のメリットは、費用を大きく抑えられること。自分で製作すれば、材料費と工具代金だけで済みますが、業者に依頼した場合は材料費のほかに工賃や手間賃が発生します。
ただし、工具にも高価なものがあり、その後も使用するということであれば問題ありませんが、さほどDIYしない、というような場合には費用面のメリットが出ない場合があります。工具の費用は事前に確認しましょう。
・「作る楽しみ」を感じられる
ウッドデッキに限ったことではありませんが、「作る楽しみ」を感じられるのがDIYのメリット。自由な発想で作ることができ、達成感や充実感を味わうことができます。また、自分で作ったウッドデッキですから、愛着もひとしおでしょう。
ウッドデッキをDIYで作るデメリット
・ウッドデッキの製作自体が難しい
ウッドデッキは長い板を使ってDIYします。DIY初心者ですと、水平・垂直の狂いが出やすくなります。ですので、DIYが初めての人にはおすすめできません。先に小さなもの(机や椅子)の製作でDIYに慣れるとよいでしょう。
・時間と手間がかかる
材料の購入から自分でやらなくてはなりません。車でホームセンターに行って長い木材などを買うのには、手間がかかります。近ごろはインターネットでの購入も可能ですが、届いた後の移動などは自分で行わなければなりません。
製作も、業者に依頼したときの何倍もの時間がかかると想定されます。天候次第ではさらに多くの時間がかかるでしょう。
・クオリティーの問題
自分で作るウッドデッキですので、愛着は湧くでしょうが、クオリティーの話となるとまた別です。木は湿気の関係で伸び縮みや反りが発生します。業者はこのあたりのことも見込んで製作しますが、DIYではなかなか難しいでしょう。
物作りが好きである、普段からDIYをやっている、という人以外は、ウッドデッキをDIYで作るのは避けたほうが無難といえます。特に、費用だけを見てウッドデッキをDIYで作ろうとするのはおすすめできません。
ウッドデッキを作る手順
ここからは、ウッドデッキを作る手順を説明します。
手順1 設計図の作成
まずは設置する場所を決めて採寸。ウッドデッキの大きさ(幅・奥行・高さ)を決めましょう。完成時のイメージを持つために、まずラフスケッチを描き、イメージを膨らませていくのよいかもしれません。木材と資材の調達はこの設計図をもとに行いますので、正確な寸法を書いておく必要があります。
手順2 木材と資材の調達
でき上がった設計図を基に、必要な木材・資材を書き出し、調達します。木材を指定の大きさにカットしてくれるホームセンターを利用するのがよいでしょう。
近ごろは、インターネット上でも同様のサービスを提供してくれるショップがありますので、近くにホームセンターがないときなどに使用するのが○です。
手順3 道具を準備
次は道具を揃えます。まず必要になるのがインパクトドライバー。ビス止めや穴あけなど最も出番の多い工具です。持っていない人はこの機会に揃えるとよいでしょう。自分で木材をカットする場合は、電動丸ノコが必要です。そのほか、水平を確認するための水平器、直角を測る差し金、長さを測るメジャー、スコップやヤスリなども最低限必要な道具です。
手順4 木材をカット
設計図の寸法に合わせて木材をカットしていきます。
手順5 木材を塗装
ウッドデッキの耐久性を高めるため、屋外用の塗料を塗ります。塗料により効果はさまざまですので、環境に合った塗料を選ぶこと。カラーバリエーションも豊富なので、好みの色を選びましょう。
手順6 基礎を作る
基礎作りは、ウッドデッキを作る工程で最も難しく、重要な作業です。まず、ウッドデッキの高さを決め、その後地面を掘って砕石を入れ、地盤固めをします。その上に基礎石(ウッドデッキの束柱を支える部分)を設置。そこに束柱(つかばしら)を乗せ、床板を支える根太(ねだ)を取り付けたら基礎の完成です。
手順7 床板を張る
いよいよ最後の床板張り。床板は家の壁側から順に張っていきます。水はけや通気性を考え、隙間をあけて張っていきましょう。隙間を等間隔にすると、仕上がりが美しく見えます。
床板の端は、すべて張り終わってからまとめて切り揃えます。きれいにカットするには丸ノコを使うのがベストです。
まとめ
ウッドデッキは幅広く活用できるため、あると非常に便利です。設置費用は業者に頼むよりDIYしたほうが安上がりですが、コストだけで決めずに設置の難易度やでき上がりのクオリティー、製作に要する時間などを考えて、総合的に判断しましょう。DIYに慣れている、または「もの作り」が好きだという人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(最終更新日:2019.10.09)