子育て期を迎えた夫婦のパートナーシップづくりに寄与する事業を展開するLogista社。この度、同社が発行する「世帯経営ノート」が、第13回キッズデザイン賞「子どもたちを産み育てやすいデザイン部門」を受賞。このノートは、産後の夫婦生活を円滑に運ぶツールとして高い評価を得たようです。今回は、その開発の背景と使い方、そして実際に活用した場合の効果について探りました。
子どもにとって良い家庭環境をつくり出すためのツールとして開発
産後・育児期に夫婦のすれ違いが生じると、産後うつ、DV、虐待、育児放棄といった家庭内の危機に発展することもあります。これらの危機を未然に防ぐ、または乗り越えていくには、夫婦が互いに協力、信頼しあえる関係を築くことが大切だと考えられています。
例えば、子育て期を迎えた夫婦のパートナーシップづくりに寄与する事業を展開するLogista社が独自に行った調査では、「子育てしながら働き続ける上で大切だと思うこと(複数回答)」という質問に対し、男女ともに9割以上の人が「パートナー(夫・妻)の理解・協力」と回答。
さらに、「いい夫婦の日」をすすめる会が2018年度に行った調査でも、「夫婦が円満であるために大切だと思うこと(複数回答)」の1位が「話をする・聞く」59.8%、2位が「言葉にして感謝を伝える」48.2%という結果が出ています。そんななか、1,000人以上のパパ・ママの意見を基に誕生したのが「世帯経営ノート」。夫と妻の両方の視点、多様なライフスタイルを尊重し、より良い家庭環境を創り出していくためのツールとして活用されています。
夫婦それぞれの思いを書くことで対話の道筋がクリアに
世帯経営とは、夫婦を世帯の共同経営者に見立てたLogista社オリジナルの概念です。ノートでは、“わたしたち“を主語にして夫婦の理想をカタチにしていく思考法だとされています。世帯経営ノートは、夫婦それぞれがこの考え方を土台にして、家事、子育て、仕事、お金、住まい、自由時間、人間関係など10のテーマに的を絞った質問や例題に回答を書き込んでいきます。「書く」ことで互いの気持ちが整理され、思考がクリアになり、対話の道筋の支えとなるようです。
夫婦の真ん中に「世帯経営ノート」を
夫婦ふたりで話し合う時間を持って「ビジョン」を共有し、それぞれのテーマごとに対話を進めていきます。例えば「家事」というテーマの下では、「あなたにとって家事とは?」「好きな家事、得意な家事は何ですか?」といった質問について、それぞれの考えや思いを書き込みながら話し合います。ノートを埋めていくうちにお互いの理解を深められ、「わたしたちとして、どうするか?」という視点で対話が進められるようになります。
最初のページから順に進めていくのがより良い家庭環境の形成に効果的とのことですが、自分たちが直面しているテーマから始めてもOKだそうです。大切なのは「世帯経営ノート」を真ん中に置いて、対話によるコミュニケーションを図ることだとされています。
利用者の89%が「良い変化を実感」
「世帯経営ノート」は、2017年5月の発売から2年間で約5,000組の夫婦が活用しています。そのうちの489名にアンケートを行ったところ、89%の人が「良い変化があった」と回答しました。
子どもの誕生により夫婦関係が大きく変化し、お互いの価値観にズレが生じがちな産後から育児期に、働き方や暮らし方を具体的に見つめ直すキッカケとして「世帯経営ノート」を活用してみてはいかがでしょうか。
ニュース参照元:PRTIMES
ニュース情報元:Logista