現在、東京都を中心とした関東エリアでは、2020年の東京五輪に向けて大規模な街の再開発が進められており、新築マンションも多く建設されています。一体、どんなマンションが建てられ、人気を集めているのでしょうか。
不動産に関するソリューションサービスを提供している株式会社マーキュリーが発表した「再開発物件ランキング」によって、再開発物件の規模や、騰落率が明らかになりました。
湾岸エリアに集中する広大な再開発物件
再開発物件に限定した動向や再開発物件の優位性など、様々な角度からランキング形式でまとめられている、株式会社マーキュリーのRealnetレポート。このうち「エリア別延床面積ランキング」では、「東京都中央区」「東京都江東区」「東京都港区」という湾岸エリアがトップ3を占める結果となっています。
また、「物件別の敷地面積ランキング」を見ると、1位は「HARUMIFLAG(SUNVILLAGE)」、2位は「HARUMIFLAG(PARKVILLAGE)」でした。いずれも2020年東京五輪の選手村として活用された後、新築住宅として生まれ変わる予定の物件です。続く3位は「THETOKYOTOWERS」で、上位3つの物件すべてが東京都中央区の湾岸エリアに集中していることが分かります。
湾岸エリアは、もともと更地だったか、大規模な事業所の跡地が多く、広大な開発用地が確保しやすかったことから、大規模なマンションが建設されたと考えられます。
30平米台の住戸でも30階以上であれば騰落率が高い
一定期間における不動産価格の変動率である「騰落率」のランキングを見ると、トップ3は東京都港区の「新橋プラザビルコアレジデンス」、神奈川県横浜市の「ナビューレ横浜タワーレジデンス」、東京都江東区の「豊洲タワー」で、いずれも新築分譲時の2倍前後の価格で取引されています。
これらの物件は、駅前もしくは駅直結のタワーマンションであること、都心部の希少性の高い場所に位置すること、敷地内や近接地に大きな商業地域・施設を擁することという、「交通アクセス」「利便性」「立地」の条件を高い次元で備えているため、人気が高いといえそうです。
また、再開発物件の階数別、面積帯別の騰落率を見てみると、30平方メートル台というコンパクトな物件でも30階以上の高層階であれば、価格が高騰する傾向にあることが分かりました。そのほか、110平方メートル以上という広面積の住戸や、50階以上の物件も騰落率が高い傾向にあるようです。
五輪以降も都市部の再開発は継続
2019年3月に東京都から発表された「都市開発諸制度活用方針等の改定概要」によると、都市部の再開発は東京五輪以降も継続されるようです。「都市開発諸制度の運用イメージ」の中で、中枢広域拠点域内の開発予定としてマンションの再生が記載されています。そのため、今後も再開発物件の動向には注目が集まりそうです。
物件の増加が見込まれる中、特に「交通アクセス」「利便性」「立地」に注目して選びましょう。
※株式会社マーキュリーが運営する不動産マーケティングシステム【開発Summary】内で提供された2004年以降の分譲データをもとに再開発の新築分譲マンションを抽出。再開発物件に限定した動向や再開発物件の優位性などでランキング化
※開発データは 2019年7月5日時点
※新築分譲データは2019 年7月12日時点
データ情報元:Realnet
(最終更新日:2019.10.05)