「このすき間にぴったり合った棚を作りたい」「ここにお気に入りの雑貨を飾る棚を置きたい」「この本が入る大きさの棚があれば片付くのに」と人によって理由はさまざまですが、DIYで作りたいものの上位に入るのが棚です。
しかし、棚といってもいろいろなデザインやサイズがあり、初めての挑戦ではどのように作ればよいか迷ってしまうことも…。そんなときは、優先したいことを決めて、計画を立てていくとスムーズに制作できます。この記事ではすのこ、棚柱、1×4材を使った棚の作り方を3パターン紹介します。
まずは、サイズと材料を決める
サイズを考える
例えば、本を収納したい場合、どの大きさの本を何冊置きたいかによって棚のサイズが変わります。また、スペースのすき間に棚を置きたい場合は、すき間のサイズによって棚のサイズが決まるもの。サイズがわかると、棚の段数や高さも決まってきます。簡単で構いませんので、図を描いて寸法を記入しておきましょう。
材料を選ぶ
作りたい棚のサイズが決まったら、どんな材料を使うかを考えます。どんな材料があるのかピンとこない場合は100円ショップやホームセンターに足を運んでどんな材料が使えるかいろいろ探すのも楽しいですよ。
しかし、最初から木材を購入して作るのはなかなか難しいもの。そんなときは、すのこや既製の箱などを利用すると作りやすくなります。
サイズが小さくて、軽いものしかのせない棚は100円ショップで販売されている小さなすのこが使えます。ただし、強度があまりないので、本や重いものを置く場合はしっかりと厚みのあるものを選びましょう。
「すのこ」を使った棚の作り方
すのこは板を細い桟でつないであるので、幅が広いわりに軽くて使いやすいもの。初めてのDIYでも作れるすのこ棚の作り方をご紹介します。
【材料】
ひのきすのこ:600ミリメートル×310ミリメートル 2枚、450ミリメートル×310ミリメートル 3枚
桧9ミリメートル厚:450ミリメートル×45ミリメートル 2枚
木工用接着剤、釘、テープ(マスキングテープなど)、ドライバー、玄能、キリ
1.棚板となるすのこの両端に、釘を打つ下穴を開けます
2.棚の後ろ側に、補強を兼ねた落ち止めを取り付けます。板の厚みに合わせてキリで下穴を開けます
3.棚板の裏側から接着剤を塗って、桧の板を釘でとめます。1枚だと安定しないので、表側を内側にして2枚重ねて釘を打ちます
4.下段となるすのこの内側の桟に、接着剤でつけてからテープでしっかり固定します
5.棚板を釘で固定します。テープの上から釘を打ち、途中でテープをはがした後、しっかり打ち込みましょう
6.下段から上段の順番に釘を打って、棚板と側板を固定します
7.棚を横にして側板から桧板に釘を打ったら完成です
棚用の柱を使った棚の作り方
ホームセンターでは棚を作る用の横溝が入った材料が販売されています。棚板を組み合わせれば、簡単に棚を制作することができます。
【材料】
柱材:長さ900ミリメートル 4本
棚板:18ミリメートル×300ミリメートル×800ミリメートル 3枚
電動ドライバードリル、スレンダービス40平方ミリメートル4本、木工用接着剤、下穴ビット、ドライバービット
1.棚板に木工用接着剤を塗って、柱の横溝をはめ込みます。棚が入る位置に目印をつけておくと間違えません。上下も間違えないように気を付けましょう
2.穴に合わせて、ネジを電動ドライバーでとめていきます
3.同様に反対側も固定します
ここで終わらせても構いませんが、さらに棚の上側に細材を固定すると○。補強と物の落ち止めになります。
1×4材を使った棚の作り方
便利な1×4材を使ってDIYに挑戦
ホームセンターではさまざまな材料が販売されていますが、その中で人気があるのは「1×4材」と呼ばれる木材です。
「2×4工法」という建築に使われる規格の材料ですが、加工も比較的しやすく、ほかの木材に比べてリーズナブル。1×4材は厚み19ミリメートル、幅89ミリメートルです。1×6材は同じく厚みが19ミリメートルの幅140ミリメートル、1×8は幅235ミリメートルと幅が広くなっていきます。
2×4材は厚み38ミリメートル、幅89ミリメートル。小物を作る場合は厚みが気になりますが、ある程度の大きさのものを作るにはとても便利な木材です。
作り方は、すのこの作り方とほとんど同じ。すのこ材よりも厚みがあるので、ネジがとめやすく、しっかりとしたものを作ることができてサイズの自由度も高くなります。
カットはホームセンターのサービスを上手に活用
購入した木材を有料でカットできるカットサービスがあるホームセンターを利用すると、初めてでもかなり簡単に作れます。料金はホームセンターによって異なりますが、1カット50円ほどです。
木材加工で大変なことの一つに木の切断があります。自分でやってもいいのですが、切り口が曲がってしまったり、何枚もあると疲れてしまったり…。丸ノコなど電動工具を使う方法もありますが、音が気になったり、木くずが出たりするのでカットサービスが断然便利です。
カットサービスを利用するためにも、寸法はしっかりチェックして間違わないようにしましょう。
作り方の流れ
すのこのように1×4材をつないで作る方法と、幅広い板を使う方法があります。コストは高くつきますが、組み立てが簡単なのは、幅広い板を使う方法。手間はかかりますが、1×4材をつなげて作るとコストは抑えられます。
【材料】
1×4材:600ミリメートル 4本、450ミリメートル 9本
1×4材を縦にカットしたもの:43ミリメートル×450ミリメートル 3本、25ミリメートル×267ミリメートル 6本
電動ドライバードリル、スレンダービス35ミリメートル、下穴ビット、ドライバービット
1.まず、棚板を組み立てます。450ミリメートルの板3枚と25ミリメートル幅の板をネジでとめます。450ミリメートルの板1枚につき、両端2カ所ずつ下穴をあけてネジでとめます
2.同様に3枚作ります
3.棚板に補強の43ミリメートル幅の板をネジでとめます。棚板の裏側から下穴を開けて、ネジで固定します
4.側板に、棚板をネジで固定します。側板を2枚並べて、その上に棚板をのせます。まずは上段と下段を棚板の桟から柱にネジで2か所ずつ固定します
5.真ん中の棚は、入れたいものがあればそれを基準に高さを決めましょう
6.反対側も同様にネジで固定します
7.側板の外側から43ミリメートルの板をネジで固定すれば完成です
塗装するとイメージがガラリと変わるので、より自分好みの仕上げを楽しめるはず。ぜひ試してみてくださいね。
用途に合わせてアレンジする
より用途に合わせて使い勝手がアップするようにDIYで工夫してみましょう。
「折りたためるようにしたい」など、設計の段階から考えてなくてはいけない場合もありますが、構造によっては扉やキャスターなどを後から機能を付け足すこともできます。
棚の横に取っ手やフックをつけたり、コルクボードを貼ったり、黒板テープを貼ったり。プラスの楽しみ方もたくさんあります。木箱に取っ手を取り付けるのも良いですね。
考えているとアイデアが膨らんで楽しくなるのもDIYの魅力のひとつです。ぜひアレンジをしながらDIYで棚づくりを楽しんでみてくださいね。
(最終更新日:2020.10.11)