家づくり・住まいづくりを担う業界で今重要になっているキーワード「SDGs」。SDGsとは「持続可能な開発目標」のことで、世界・地球をよりよい環境に変えていくために国連が定めた17のゴールを指しています。このSDGsを、人の暮らしのベースである“住まい”を通して体感する取り組みが現在、神奈川県横浜市で開催中。SDGs 未来都市を宣言している横浜市と、環境に配慮した住宅づくりを行っているアキュラホーム、そして健康的かつサスティナブル(持続可能)な家具や生活用品を提供するイケア・ジャパンがコラボレーション。「SDGs ライフデザインプロジェクト」を体現する「SDGs ハウス」が2019年9月30日(月)まで公開されています。今回はその発表会の様子を詳しくレポート!
SDGsとは、持続可能な世界を実現するために国連が掲げた目標のこと
SDGsはSustainable Development Goalsの略で、2015年9月の国連サミットで採択された2030年までの国際目標のことです。「貧困をなくそう」「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」「住み続けられるまちづくりを」「つくる責任 つかう責任」など、17の具体的なゴールが掲げられています。日本はもちろん世界各国で取り組みが広がっているのですが、住宅・インテリア業界でもこの動きは徐々に拡大中。今回はSDGs認知向上のため「SDGsライフデザインプロジェクト」として、横浜市、アキュラホーム、イケア・ジャパンの連携が実現しました。
SDGsハウスには環境に優しく住み心地のいい注目の新素材CLTを採用
今回SDGsハウスが展示されているのは、横浜市都筑区にあるアキュラホーム 港北展示場。環境に配慮したアキュラホームの木造住宅「キラクノイエ」をベースに、持続可能な住まいが体感できるモデルハウスを造り上げました。キラクノイエに使われているのは、建築業界で今大きな注目を浴びているCLT(Cross Laminated Timber)という素材。木材を垂直に重ね合わせて作った板で、コンクリートに匹敵する強度があり、断熱・遮熱にもすぐれているそう。木のぬくもりや意匠性の高さも評価されています。
キラクノイエが一般的な木造住宅と違うのは、梁や柱がなく、すべてこのパネル状のCLTで組み立てられているという点。基礎工事にかかる手間や費用が低くなり、解体もしやすいため別の場所に移築することも可能です。
同ハウスの間取りは1階がリビングルーム、ダイニングルーム、バスルーム、ホビールーム。2階にベッドルーム。コンパクトな造りですが、ムダなスペースや動線がなく効率的に設計されています。
インテリアにはイケアのサスティナブルな商品をディスプレイ
今回の取り組みではSDGs ハウスの内部にイケア・ジャパンの家具や生活用品を展示。イケアが常日頃から発信している、より健康的で快適に暮らせる工夫やアイデアをたくさん盛り込んだインテリアとなっています。
これからの暮らしは、「素敵」「使いやすい」「便利」という要素に加えて、「環境に負担をかけない」「使い捨てでなく資材も循環させる」「自分らしいライフスタイルを体現する」などといった視点がより重要になっていきます。SDGsハウスではそうした点をクリアできるような商品をディスプレイに採用。家づくりの大きなヒントになりそうです。
豊かな地球を維持していくために、私たち一人ひとりがサスティナビリティ実現に向けた参加と責任を果たしていきたいもの。SDGsライフデザインプロジェクトは、私たちに最も身近な暮らしを通してサスティナビリティについて考えるよいきっかけになる取り組みです。SDGsハウスは細部まで暮らしをイメージしやすい具体的な展示になっているので、これから家を建てる人はもちろん、今の住まいをよりよく変えていきたい人にも参考になるはず。ぜひ足を運んでみてください。
(最終更新日:2019.10.05)