【大森】懐かしさと新しさが交差。多くの文豪が愛した歴史の街

買い物、飲食、ジム、娯楽。すべて揃った便利さがたまらない

ノスタルジースポットを巡れば新しい発見の連続

西口大通りの裏手にひっそりと続く、「山王小路飲食店街」。昭和時代へタイムスリップしたような小路には、小料理、立ち飲み、ワインバー、スナック、ラーメンなどの飲み屋が40軒ほどひしめき合っている飲食街があります。通称「地獄谷」とも呼ばれ、少し怖い雰囲気ではありますが、反面、ふらりと入りたくなる魅力も。

また、本を片手に通いたいのが1971年創業の純喫茶です。ドラマの撮影などでもよく使われている店内は、なるほど、どこを切り取っても写真映えがします。大森の歴史をずっと見守ってきた名店たちは、どこか風格が違います。

古い、フィルム式カメラを豊富に扱うカメラの店もあります。店頭には安価なレンズや小物類が並び、店内にはお宝級のカメラも並びます。古き良き時代の空気がそのまま味わえるような店が多い大森の街。街を歩けば、行列ができるほど人気の天ぷら屋や定食屋、かき氷屋などが、さりげなく点在しています。ミシュラン三つ星に格上げされた話題店の割烹などもひっそりと。「実はすごい店」たちは、どこも奥ゆかしく静かにたたずんでいる印象です。そんな大森の上品な気質に、底知れない魅力を感じます。

遠い昔に、ひらすら思いを馳せる。贅沢な時間の使い方

西友の上階にある「キネカ大森」は、1984年に誕生した日本初のシネマコンプレックスです。新作上映に加え、海外のB級映画、低料金2本立てで上映する名画座など多彩なラインナップが魅力です。北側エリアは、著名な文学者や芸術家たちが移り住んだ「馬込文士村」としても有名です。「明神山天祖神社」横の石段にはレリーフが飾られており、当時の文士村の様子を知ることができます。

イベントでは、「大森アートフェスタ」が有名です。大森アート・ヴィレッジプロジェクトが開催しているイベントで、大森を中心としたエリアを対象に在住のアーティスト、ギャラリー、芸術的な産業技術、博物館等をネットワークし、その魅力を発信しています。

大森駅前池上通りから山王の高台へと続く坂道は「清浦さんの坂」です。坂の上に住んでいた第23代内閣総理大臣の「清浦奎吾」にちなんで名づけられました。山王の高台が昔からセレブリティ・エリアであることを物語っています。

「大森貝塚遺跡庭園」は、アメリカの動物学者・モースによって発見された大森貝塚の遺跡庭園です。園内ではモースの銅像や貝塚の碑を見学できます。春は桜が綺麗に咲き、大森屈指の花見スポットになります。近くには品川歴史館もあり、時の流れをじっくりたどることができます。歴史の街・大森での暮らしは、素敵な発見の連続です。