オンラインリフォームサービス「リノコ」を運営するセカイエ株式会社によると、リノコで水回りリフォームしたお客様の多くが、ショールームを活用しているようです。平均で2~3社のメーカーの候補を選び、実際の商品の色や形、使い勝手を見たり触ったりして確認し、それぞれに合った商品を見つけているとのこと。ショールームめぐりのポイントと、主要住宅設備メーカーの商品の特徴は? リノコ事業部の大東さんにお聞きしました。
ショールームへ行く前に、確認したいポイントを整理!
まずはショールームへ行くにあたり、事前に準備しておいたほうがいいことはあるのでしょうか?
大東さん:
例えばキッチンのリフォームであれば、現在使用しているキッチンのサイズを計測しておくことや不便に感じている点・欲しい機能をまとめておくことで、当日スムーズに見学をすることができます。現地で普段の使い勝手を思い出すために、ご自宅のキッチンを写真におさめておくのもオススメ。ご自宅の状況が整理できていれば、担当者から的確なアドバイスを受けやすいでしょう。また、ショールームには、カタログに掲載されているすべての商品があるわけではありません。自分が気になっている設備の取り扱いがあるのかどうか、事前に確認しておくことも大切です。
ショールームは、予約してから行ったほうがよいのでしょうか?
大東さん:
できれば事前に予約をして訪問することをおすすめします。予約をしなくても見学自体はできますが、リフォームに必要な見積書の作成やプランニングを依頼するためには、基本的に予約が必要です。土・日曜などの混雑時に見学を希望されている場合も、事前に予約をしていれば優先的に見学できます。特に2019年10月には消費税の増税を控えているため、今後駆け込み需要の増加が予想されます。早めの予約を心掛けましょう。
子どもと一緒に訪れる場合に確認しておくべきことはありますか?
大東さん:
お車での訪問を予定している場合は、事前に駐車場の有無や駐車可能台数を調べておきましょう。小さいお子様も同伴の場合、ベビーカーの貸し出しがあるのか、キッズスペースの用意があるかといったチェックも必要です。授乳スペースを備えているショールームもありますので、こういったことまで事前に調べておけば、当日は安心して、快適に見学ができるでしょう。
ショールームに持参した方がよいものはある?
ショールームの見学当日。手ぶらでも見学自体は可能ですが、持参することで、より中身の濃い見学ができるオススメグッズを紹介します。
大東さん:
簡単なもので構いませんので、ご自宅の間取りをご用意してください。最適なサイズやレイアウトを知ることができますし、担当者からより具体的な提案を受けやすいでしょう。また、キッチンの高さを確認するにあたり、当日履いている靴によっては正確な高さが確認しづらいので、普段から家の中で履いているスリッパを持参することで、キッチンの高さを確認しやすく、参考になります。メジャーは現地にも用意がありますが、使い慣れたものがあるなら持参するとよいでしょう。
ショールーム見学当日! チェックするポイントは?
いよいよショールームの見学へ。現地では、どのようなポイントをチェックすればよいのでしょうか?
大東さん:
当日は、サイズ感やほしい機能が搭載されているのかといった基本的な確認に加え、日常的に行っている動作が問題なくできるか確認しましょう。引き出しはすべて開けてみて、開閉のしやすさや収納量をチェックします。「取っ手にタオルをかけて手を拭きたい」「すぐ手の届く場所に愛用の鍋を入れたい」「日常使いの食器はすぐに取れる場所にしまいたい」など、具体的な使用シーンを想定し、日常の動きをトレースしながら使い心地を確認します。そのためには、普段から料理をしている人が見学に行くことが大切です。扉を開閉した時の音や実際のカラーリングなど、実際に見たり触れたりしなければ分からないポイントを確認してください。
主なキッチンメーカーの特徴は?
キッチンをリフォームするにあたり、どのメーカーのキッチンにしようか迷っている人も多いでしょう。そこで大東さんに、主なキッチンメーカーの特徴を教えていただきました。
TOTO
大東さん:
トイレやユニットバスなど「水回りといえばTOTO」というイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。キッチンも古くから開発しているため、その安心感から選ぶお客様が多いメーカーです。水回りにこだわりを感じる商品が多く、たとえば独自の形状の水栓からほうき状のシャワーが出る「水ほうき水栓」があれば、少ない水でしっかり洗えます。野菜くずなどシンク上のゴミがスムーズに排水口へ流れる「すべり台シンク」も、後片付けがラクになる便利な機能で人気があります。
クリナップ
大東さん:
システムキッチンの専業メーカーとして知られるクリナップは、ステンレスの加工技術が秀でています。ステンレスキッチンのメリットは、水や熱に強くさびにくいため、耐久性が高く、長寿命でお手入れがしやすいこと。汚れやカビ、ニオイが付きにくく、衛生的な状態を保ちやすいこともポイントです。日本で最初にシステムキッチンを開発した老舗メーカーの知見を活かした商品が多いですね。人気商品だった「クリンレディ」が2018年に販売を終了し、「ステディア」にモデルチェンジ。これまでは機能性重視の印象が強かったのですが、扉のカラーバリエーションが増えるなどデザイン性も高まり、リノコでも問い合わせが増えています。
パナソニック
大東さん:
キッチンに特化したクリナップとは対照的に、パナソニックは住まいを丸ごとリフォームするのが得意な会社です。家電製品も幅広く取り扱っているため、キッチンと家電を連携させることもできます。シンク一体成型カウンター「PaPaPaシンク」や3つの鍋を横並びにできる「トリプルワイドIH・ガス」など、独自の視点でつくられた商品を開発していることも特徴。ご家庭に合った機能を選びやすく、デザイン性が高いキッチン設備もそろっています。
LIXIL(リクシル)
大東さん:
INAXやサンウエーブといった複数のブランドが統合して生まれたLIXILは、各社の優れた機能を集結した高品質な商品を多数取りそろえています。水を流す度に排水溝をきれいにしてくれる「くるりん排水口」や、テコの原理により軽い力で開くドアポケット収納「らくパッと収納」、吐水も止水も自動で行うことができる「ハンズフリー水栓」など、オリジナルの機能が人気。バリエーションも豊富なので、お好みの設備を見つけてキッチンに備えるのはいかがでしょうか。
結局、どのメーカーのキッチンを選べばいいの?
キッチンメーカー各社の特徴を理解したところで、結局のところ、どのメーカーを選ぶのがベストなのでしょうか。大東さんは「最終的にはご自身の好みによるところが大きい」と言います。
大東さん:
キッチンメーカーごとの優劣はあまりありません。ただし、現在ご家庭で使用しているキッチンメーカーの商品を使い続けたほうが、使い慣れた機能が備わっていて便利に感じる傾向はあるようです。ほかには、ご予算や在庫の有無によるところが大きいのではないでしょうか。
また、リフォーム会社によって施工が得意なメーカーと不慣れなメーカー、安く仕入れることができるメーカーがあるなど、リフォーム会社ごとの特徴を理解することも大事です。知識や経験がないとその見極めは難しいため、数社で相見積もりをとって比較検討することをオススメしております。
まとめ
ショールームに足を運ぶことで、実際のキッチンを見て、触れて、サイズ感や使い勝手などを確認できます。事前にリフォームの希望をまとめておくことで、ショールームの見学時に必要な場所を効率よくチェックでき、プランニングも依頼しやすいでしょう。
これからショールームへ行く予定の方は、ほんの少しの事前準備をすることで当日、充実した時間を過ごすことができます。せっかく足を運ぶのなら、有意義なひとときにしたいものですね。
写真提供|取材協力:リノコ
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(最終更新日:2021.03.29)