マンションのベランダでも始められる家庭菜園。プランターがあれば誰でも気軽に家庭菜園を作ることができます。これからスタートさせる初心者の場合、何を準備すればいいでしょうか。ベランダでの家庭菜園の始め方についてご紹介します。
ベランダ家庭菜園の魅力とは?
スペースが限られていて、本格的な家庭菜園を始めたい人にとっては少し物足りないかもしれません。しかし、ベランダで行うことのメリットも十分あります。
手入れが比較的簡単
ベランダならば、庭に出るよりも簡単に水やりができて手入れが比較的ラクなのが魅力のひとつです。また、日当たりの良い場所を確保するのが難しい一方で、悪天候の際にも対処しやすいのもメリットといえるでしょう。プランターの数を少なくするなど、規模なども自由に行うことができます。
何歳からでも始められる
畑を耕す必要がないので、高齢になってからでも始めやすいといえます。また、小さいお子さんがいる場合、一緒に楽しみながら家庭菜園に挑戦することもできるでしょう。
食費が抑えられる
野菜を収穫すれば、日々の食事に活かすことができます。ベランダでの家庭菜園では、収穫できる量も限られているもの。必要な分だけ収穫することができるので、たくさんとれすぎて食べきれなくなる心配もありません。
準備するもの
プランター
家庭菜園を始める上で欠かせないプランター。プランター選びで重要になってくるのは、野菜の種類や大きさに合わせたサイズを選ぶことです。トマトやナスのような、人間の背丈くらいまで大きくなる野菜は、プランターが小さいと根が十分に伸びることができず、うまく育たない場合もあります。そのため、育てる野菜のサイズに合ったプランターを用意しましょう。
また、プランターにはプラスチックや素焼き鉢、テラコッタ鉢などがあります。サイズが大きいものは、土もたくさん必要になって重くなるので、ある程度耐久性のあるものが○。基本的にはプラスチック製品で問題ありません。ベランダは室内から目につきやすい場所にあります。そのため、デザイン性の高いものやおしゃれな形状のものなどを選ぶのをおすすめします。
プランターに合った土
初心者にとっては、購入後すぐに使えるブレンド済みの培養土が一番使いやすいでしょう。プランターにはほとんどの場合、土の入る容量が明記されているので、容量に合わせた培養土を購入すれば、1回で使いきることができて便利ですよ。
支柱
マンションのベランダは、上層階になるほど風が強くなります。そのため、苗が大きく育つものは、強風で折れたり傷ついたりしてしまう危険も。しっかり支柱で固定するようにしましょう。プランターに立てる支柱は1本だと安定感がないため、支柱を複数本立てて、ひもで結んで倒れないようにすること。家庭菜園用のプランターの中には、支柱を固定できる機能があるタイプもありますよ。
害虫対策用品
マンションの高層階であれば害虫が発生しないと考える人もいるかもしれません。しかし、買ってきた苗や植木に病原菌や害虫がついていたり、培養土や腐葉土、堆肥に虫の卵などが入っていたりする可能性があります。病害虫はさまざまな手段で入り込むので、きちんと対策しておきましょう。
初心者におすすめの野菜は?
ミニトマト
夏野菜の代表ともいえるミニトマト。育てやすく、サラダなどで手軽に食べることができるのでおすすめです。大きいプランターでなくてもベランダに置けるサイズのプランターで育ちますよ。狭いスペースで家庭菜園を行うならば最適でしょう。
大葉
大葉は一度育つとたくさんの葉が茂り、わき芽から次々と葉が生えてきます。たくさん収穫することができるのは魅力のひとつです。大葉はこれからの季節にもぴったりですね。
にんじん
ミニニンジンや三寸ニンジンは、タネまき後70~90日程度栽培します。栄養たっぷりで料理で使える幅も広く、家庭菜園でも人気の野菜です。
豆類
ラッカセイやインゲン、枝豆など豆類も初心者に育てやすいといえます。中でもおすすめなのが寒さにも強いエンドウ豆。つるが伸びない「つるなし」タイプであれば、プランターで栽培できます。
育てやすさはもちろん大切ですが、食べやすさも重要なポイントですよね。普段、食卓に並ぶ料理のラインナップからどんな野菜を育てたらよいのか考えてみるのもいいかもしれません。種を購入するとき、ホームセンターなどで育て方について聞いてみると色々とアドバイスしてくれますよ。
ベランダで始める際の注意点
避難経路を確保する
マンションやアパートのベランダは、火事などの緊急事態のときに避難経路にもなります。そのため、災害時などに邪魔にならないよう配慮しなければなりません。避難はしごの上にプランターやガーデニングアイテムを置くのはNGです。また、隣の部屋との境界になるベランダの壁付近にも、プランターを配置しないようにしましょう。
排水口をチェックする
家庭菜園をしていると、土や枯葉などで排水口が詰まってしまうことも。ベランダに排水口の数が少なかったりすると、詰まりやすくなります。定期的にベランダの掃除をして、排水口をいつもきれいにしておきましょう。
また、すべての家のベランダに排水口が設置されていない場合もあります。そうなると、隣の部屋に迷惑がかかってしまう恐れも。自分のベランダに排水口がない場合は、あらかじめ家庭菜園を始めて問題がないかを隣人に確認した方が安心でしょう。
住まいの規約を確認する
物件によって定められている規約が異なります。例えば、ベランダに置く鉢の数が決められているケースも。また、使用できるスペースに限りがある場合は、栽培できる花や野菜なども制限されます。契約書などをあらかじめ確認したうえで、家庭菜園を始めるようにしましょう。
まとめ
日々の生活にも役立つ家庭菜園。本格的にやってみるのもいいですが、プランターで気軽に始めてみると負担も少なく済みます。自分で育てた野菜を収穫したときの喜びは大きいもの。いくつか諸注意に留意しながら、家庭菜園を始めてみてはいかがでしょうか。
(最終更新日:2019.10.05)