賃貸か購入か? 購入するならマンションか戸建てか? 住宅ローンは固定金利か変動金利か? 「本当に住みやすい街」に住もうかな?と思ったら、ぜひ考えておきたい「どっち?」についてまとめた。
※「本当に住みやすい街Walker Vol.001」より転載
人生100年時代に備えて賃貸か購入かを考える
部屋の契約更新が近づき、そろそろマイホームを買おうかなと思うものの、経済的な損得や住まい方のフレキシブルさなどを考えると、なかなか決断できないという人は意外に多い。確かに「人生で一番大きな買物」といわれる住宅の購入だけに、悩むのは無理もないところ。
しかし、住まいをどのように考えるのかは、その後の人生設計を大きく左右する重要な問題。そのまま賃貸で住み続けるのか、それともマイホーム購入に踏み切るのか、それぞれのメリットとデメリットを比較して、冷静に判断したい。
賃貸のメリットの一つが、「ライフスタイルの変化に対応しやすい」という点。結婚や出産、転勤、転職、親の介護といった将来のライフステージの変化に合わせて、自由に転居できるという身軽さは、賃貸ならでは。ただし、一生涯家賃を払い続けなければならないため、年金生活となる老後に経済的負担が増えるというデメリットがある。
完済後は自分の資産に
一方、住宅購入では頭金や諸費用などの初期費用が必要になり、住宅ローンを組むと事務手数料や金利もかかる。
さらに毎年の固定資産税や、将来の大規模修繕に備える積立金など、費用の負担感が大きいのはデメリットといえるかもしれない。しかし、ローン完済後は自分の資産になるため、老後も安心して住み続けることができるというのは大きなメリットといえる。また、賃貸では壁にクギ1本打つのにも気を使わなければならないが、マイホームならDIYやリフォームも自由にでき、自分好みのインテリアにカスタマイズできる。
日本人の平均寿命が延び続けている今、「老後」の時間もそれに比例して長くなっている。
しかし、長生きによって病気のリスクが高まっても、現在の医療制度や年金制度が将来も同じように維持されているのかは、不透明な状況といえる。
年金と貯蓄だけで生活しなければならない老後の暮らしの安心感を考えると、目先の経済的損得に惑わされることなく、賃貸とマイホーム購入のどちらが自分にふさわしいのか、今一度冷静に考えてみたい。