世間ではマンションバブルといわれ、タワマンをはじめとしたマンションに脚光が当てられがちですが、果たして戸建てはどうなのでしょうか?
今回、株式会社リクルート住まいカンパニーが首都圏の新築分譲一戸建て契約者を対象とした調査結果を公表。
新築分譲の戸建て市場の実態をつかむために、毎年実施している調査だそうですが、2018年に契約された方の動向がまとめられています。
購入価格4年連続上昇、マンションとの差が鮮明に
今回の集計結果から12のポイントが調査結果では示されています。まずは以下に列挙します。
1.東京都下の購入割合は2014年以降最も多い22%に
2.平均購入価格は4,297万円で、4年続けて上昇
3.世帯主平均年齢は2017年と変わらず36.5歳、ライフステージはDINKSが増加傾向
4.平均世帯総年収は763万円、既婚世帯の共働き比率は61%でともに2014年以降最高に
5.平均自己資金は2017年より20万円減少し、2014年以降最も少ない614万円に
6.平均ローン借入額は2017年より159万円増加し、2014年以降最も多い3,895万円に
7.購入理由は「もっと広い家に住みたかったから」が2年連続して増加
8.重視する項目の上位3位は2017年と同じく「価格」「最寄り駅からの時間」「日当たり」
9.新築分譲マンションとの並行検討者が年々減少傾向に
10.平均建物面積は97.6平方メートルで前年並み
11.平均土地面積は2017年から3.3平方メートル増の115.4平方メートル
12.平均通勤時間は2014年以降最も短く52.4分に
⇒詳細な調査データを株式会社リクルート住まいカンパニーが発表しています
上記トピックスの中で少し深堀りして注目すると、「マンションとの比較」「共働き」という側面が興味深そうです。
調査データによれば、東京都下の購入割合が22%と過去最高を占めるものの、新築分譲戸建ての物件所在地は、新築分譲マンション(「東京23区」が43%)と比べると、都心集中ではなく各県に分散しているとのこと。
また新築分譲戸建ての平均購入価格は新築分譲マンション(平均5,402万円)を1,105万円下回るそうです。マンションの場合は投機目的も含まれる事もありますが、同じ住まいでもマンションとの大きな差を感じます。
また、契約世帯の世帯主年齢は「30~34歳」が最も多く32%。40代の割合は2017年から2ポイント増加しています。
契約世帯のうち既婚世帯における共働きの割合は2017年から4ポイント上昇し、2014年以降で初めて6割を超え
たとのこと。
この調査では示されていませんが、若い世代での共働き率が依然として高いということもさることながら、共働きの”期間”も実は伸びてきているのかもしれません。
まとめ
購入価格が上がっているような印象を持っていたものの、実際にデータとして見るとより実感のわく調査結果でした。
頭金の額が減少し、ローン借入額が増加していることからも、希望通りの物件を見つけることの難しさを読み取ることができそうです。
マイホーム購入を検討するにあたっては、物件だけでなくお金のこともしっかり考えて準備したいものですね。
調査概要
●集計対象期間
2018年1月~2018年12月
●調査目的
首都圏新築分譲一戸建て契約者の購入物件・購入行動・購入意識など購入動向を把握する
●調査対象
2018年1月~2018年12月の首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県の一部)新築分譲一戸建て購入契約者 計1,443件
ニュース参照元:PRTIMES
ニュース情報元:株式会社リクルート住まいカンパニー