「ペットを飼いたいけれど、マンションだと無理かな?」と思っている人はいませんか。いえいえ、ペット可のマンションならもちろんペットは飼えます。ただし、飼うペットの種類には注意が必要かもしれません。この記事では、ペットを飼うメリットやデメリット、さらに、マンションにおすすめのペットの種類などを紹介します。
ペットを飼うメリット
ペットを飼うメリットは、何と言っても癒やされることでしょう。実際にペットに癒やされ、幸せな時間を過ごしている飼い主も多いはずです。帰宅した際に嬉しそうに喜んでくれる姿や、穏やかな寝顔、飼い主を疑うことなく甘える姿は、仕事や家事の疲れが一気に吹き飛ぶでしょう。
さらに、ペットには、高血圧の改善や心拍の安定にも期待ができる可能性もあるいわれています。入院患者が入居しているホスピスや高齢者のケアホームなど、多くの施設でアニマルセラピーの効果が報告されているケースもあります。
また、ペットを飼うことは子どもの教育にも良いでしょう。なぜなら、自分より弱い者への優しい気持ちや命の大切さを学ぶことができ、情緒豊かな子に育つといわれているからです。普段、子どもは親に世話をされる側ですが、ペットを飼うことによって世話をする側になります。ただ単にかわいがるだけではなく、世話の大変さも学べるので小さな命への責任感も育つでしょう。
そして、世話をしたり遊んだりするなかで、家族のコミュニケーションも増えるはずです。たとえば、思春期で自室にこもりがちだった子どもが、ペットを飼ったあとはリビングにいる時間が増えたという話もよく耳にします。そのほか、犬を飼った家庭の場合、一緒に散歩に行くことで親子の会話が増えたというケースもあります。
ペットを飼うデメリット
一方、ペットを飼うことにはデメリットもあります。
まず、お金がかかることです。ペットの種類にもよりますが、体の大きなペットの場合は毎日の食費も無視できません。
また、ペットも人と同じように病気やケガをすることもあります。ペット用の医療保険の販売もありますが、動物病院の診察代は高額です。そのため、ペットを飼う際は、日々の食費やペットシーツなどの消耗品以外に、予防接種や診察などにかかる医療費も計算しなくてはなりません。
また、ペットはいつも家にいるため、自分だけの時間がなくなる点です。ペットの性格によって、甘えん坊タイプだったり、かまってちゃんタイプだったりすれば、さらに自分だけの時間を過ごすのが難しくなるでしょう。
そのほか、部屋が汚れやすくなるデメリットもあります。室内飼いの場合、ペットの抜け毛やヨダレはペットを飼う多くの人を悩ませる問題です。こまめに掃除機を掛けたり、床の水拭きをしたりすることが必要になります。
ペットを選ぶときのポイントは?
室内で飼うペットを選ぶ際のポイントは3つあります。
1つ目は、ケージで飼えるペットにすることです。モルモットやうさぎなどの小動物はもちろん、普段は自由な状態で飼っている犬の場合でも、飼い主が留守にするときにはケージに入れたほうが良いでしょう。なぜなら、留守中飼い主の見ていないところで異食をしたり、いたずらをしたりと犬にとって危険だからです。
2つ目は、部屋の大きさに合ったペットを選ぶことです。たとえば、一人暮らし用のワンルームマンションで、超大型犬のセントバーナードを飼うのはスペース的に難しいでしょう。「仔犬のときは大丈夫だったけど、成犬になったらスペース的に無理だった」では済まされないので、部屋のサイズと成長したペットの大きさを考えたうえで、ペットを選ぶ必要があります。
3つ目は、一人暮らしの場合や留守にしがちの家庭では、あまり世話を必要としないペットを選択することです。犬は、毎日の散歩や食事の世話、遊び相手など多くの世話が必要になります。これらを怠ると、ストレスを感じて病気になる犬も多いのです。一方、金魚やハムスターなどは頻繁にお世話をする必要がないため、一人暮らしの人や留守にしがちの家庭でも飼いやすいでしょう。
マンションで飼うのにおすすめのペット
犬
飼い主に忠実な犬は、家族に癒しを与えてくれる存在となるでしょう。また、毎日の散歩は飼い主の健康管理に役立ち、対人関係が広がるメリットもあります。ただし、ストレスになるため留守番をさせづらいことや、多くの世話を必要とする大変さはデメリットと言えるかもしれません。
猫
おもちゃで遊ぶ姿や何気ない仕草がかわいい猫は、犬と比べて留守番が苦にならないといわれています。また、トイレもすぐに覚えるので部屋に粗相することも少ないでしょう。ただし、爪とぎをする習性があるため、壁や床、ふすまがボロボロになってしまうおそれがあります。
ハムスター
ハムスターは、愛くるしい仕草で飼い主を癒す人気のペットです。大きなケージが必要ないため、狭いスペースでも飼うことができます。基本、ケージ内で過ごすため、部屋が汚れないこともメリットのひとつです。ただし、寿命が2~3年と短いうえ、ハムスターを診てくれる動物病院の数が少ないため、健康管理には注意しましょう。
ウサギ
かわいらしい見た目でふわふわのうさぎは、ペットにもおすすめです。鳴かないうえ、体臭も少ないのでマンションでも飼いやすいと言えるでしょう。トイレのしつけができるのもポイントです。ただし、室温調整が欠かせないという大変さもあります。また、年に4回ほど換毛期があるので、こまめな手入れが必要となるでしょう。
モルモット
大きいハムスターのような見た目がかわいいモルモットは、懐きやすく感情豊かな動物です。「きゅるるるる」といった鳴き声がかわいいのも特徴でしょう。ハムスターと同様にケージ内で飼えるため、広い飼育スペースは必要ありません。しかし、寒さに弱いので室温管理をしてあげましょう。デメリットは病気になりやすいことと、尿のにおいがきついことです。
モモンガ
モモンガは、においで仲間を識別します。そのため、スキンシップを多くとっているうちに飼い主を仲間と判断し、懐きやすくなるでしょう。飼い主のポケットに入り込んで寝るなどのかわいらしい姿も見られます。ただし、においで仲間を識別する習性から、自身も強いにおいを発します。そのため、ケージの掃除や消臭剤の使用は欠かせないでしょう。
デグー
デグーはハムスターに似た風貌ですが、ハムスターと比べて知能レベルが高いという特徴があります。そのため、意思疎通やコミュニケーションがとりやすいのです。また、砂浴びをする習性によって、余分な皮脂を落とすため、体臭がほとんどないのもメリットでしょう。一方、デメリットは、ほかの小動物よりも活発なため大きめのケージが必要なことです。
チンチラ
日本では馴染みのないチンチラも、海外では人気のペットです。チンチラはネズミの一種ですが、知能レベルが高いので名前を呼べば来てくれることもあります。デグーと同じように砂浴びをする習性があるため、体臭に悩まされることはないでしょう。夜行性なので、日中は寝ていることが多いかもしれません。
フェレット
穏やかな性格の子が多いといわれるフェレットは、飼い主によく懐きます。また、寝ている時間が長く、留守番が得意なことや鳴き声などが騒がしくないことがメリットとして挙げられるでしょう。散歩もいらないので、飼い主のライフサイクルを変える必要がありません。しかし、週1回の爪切りと、放牧時間を設けることは忘れないようにしましょう。
ハリネズミ
トゲトゲの体に似合わない、かわいらしい表情に癒しをくれるハリネズミも人気があります。驚くと体を丸くするなど、感情表現も豊かなので飼い主を笑わせてくれるでしょう。体臭が少ないことや鳴き声が小さいことも飼いやすいポイントです。一方、餌が虫であることや温度管理を徹底しなければならないことはデメリットと言えます。
亀
意外に思われる人も多いかもしれませんが、亀は好奇心旺盛なうえに人によく懐きます。しかも、寿命が20~30年と長いので人生のパートナーになってくれるはずです。しかし、亀は室温だけでなく湿度も管理しなくてはなりません。また、亀には天然記念物のリュウキュウヤマガメやセマルハコガメなど、法律によって飼ってはいけないとされる亀がいます。誤って飼ってしまうことのないよう注意しましょう。
金魚
お祭りで金魚すくいをして、過去に金魚を育てたことがあるという人も多いかもしれません。金魚は、飼育方法によっては10年以上も生きるといわれています。長生きのコツは、水質管理を行うとともに水を清潔に保つことです。そのため、定期的に水の交換を行わなくてはなりません。
飼う前に注意すべきこと
「ペットを飼いたい」と思ったら、まず住んでいるマンションがペット可の物件であるかを確認しましょう。一口にペット可と言っても「猫や小型犬は可」「1匹までなら可」など、マンションによっても条件が異なります。そのため、マンションの規約を確認することが大切です。
また、飼い主の病気や冠婚葬祭など、急きょペットを預けなくてはならない場面もあるかもしれません。その場合、周囲に預けられる環境があるかどうかも考えなくてはなりません。家族や友人のほか、ペットホテルなども視野に入れて検討しましょう。
ペットを家族に迎えてからは、しつけられるペットならしつけをしっかり行いましょう。たとえば、きちんと留守番ができるようにすること、無駄吠えをさせないことなどが挙げられます。
ほかにも、掃除をこまめにしてにおい対策をしたり、防音カーテンを利用して鳴き声対策をしたりと、近隣住人に迷惑がかからないよう対策を徹底しましょう。
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マンションで快適に暮らせるペット選びを!
マンションでペットを飼う場合は、ペットの種類をより慎重に選ぶ必要があります。メリット・デメリットを踏まえたうえで、自分のライフスタイルに合ったペットを選択しましょう。また、近隣住民への配慮も忘れてはいけません。鳴き声やにおいなどの対策を怠らないようにし、ペットと自分にとって快適なペットライフを過ごしたいものですね。
(最終更新日:2024.04.19)