スギ花粉・ヒノキ花粉の飛散が本格化してくると、
昨今、身の回りには様々な花粉対策グッズが充実していますが、
窓全開で1,000万個の花粉が侵入!
春にかけて気温が徐々に上がってくると、窓を開けて換気したくなるもの。しかし花粉飛散シーズンは窓を全開にすると大量の花粉が室内に入ってきます。
環境省の花粉症環境保健マニュアルによると、“花粉の最盛期に行った実験では3LDKのマンション一戸で、1時間の換気をした場合、およそ1,000万個もの花粉が屋内に流入した”とのこと。
1,000万個です。
花粉症メンツにとっては、身の毛もよだつ数字。窓を絶対に開けたくないですよね…。ただ、気を付ければ換気時に花粉の侵入を抑えられます。
10cmチョイ開けとレースカーテンで4分の1カット
環境省の花粉症環境保健マニュアルによると、窓を開ける幅を10cm程度にして、レースのカーテンをすることで屋内への流入花粉をおよそ4分の1に減らすことができるとのこと。
ちょっと開ける心掛けと、レースカーテンで外からの空気を薄くガードすることで、空気を入れ替えつつ、随分と花粉をカットすることができるんですね。
とはいえ、1,000万の4分の1なので、計算上は250万個は花粉が入ってくるんですよね、、、まだまだ不安です。そこで近年、メーカー各社がチカラを入れているのが、花粉対策になるレースカーテンなんです。
縮れた繊維が花粉をつかまえる
多くの花粉対策カーテンは素材に工夫が施されています。たとえばカーテンに使われる繊維の構造を工夫することで飛んできた花粉やホコリの侵入を抑えるというもの。
一般的なカーテン用のポリエステル繊維と比べると、2倍以上のキャッチ率で花粉やホコリの侵入を抑えるそうです。
この素材を開発した帝人フロンティアさんによると、最近の花粉関連グッズの充実と少しでも花粉症の症状を抑えたいというユーザーの志向によって、年々ニーズが高まっているそうです。大手の家具メーカーでもこの工夫を用いた花粉対策カーテンをラインナップするところが増えてきました。
カーテンを洗濯することで効果を維持
ここで注意しなければいけないのが、捕捉された花粉は分解されたり、無効化するわけではないこと。そのままにしておくと、カーテンには花粉がくっついたままになってしまいます。
ご安心ください。花粉対策カーテン用の素材は洗濯することができ、捕捉した花粉は洗い流されるそうです。また、繊維の構造そのものがフィルターの役割を果たすので、洗濯を繰り返しても機能を維持するのだとか。
この春、家の模様替えをする際にカーテンの買い替えを検討している人はもちろん、飛散のピークを迎える中でドタバタ移動しなければならない、”花粉症引っ越し族”にとっても、花粉対策カーテンは家具を新調する際の候補になりえますね。
部屋への花粉の侵入を抑える工夫をしつつ、床の掃除やカーテンも定期的に洗濯して、少しでも春の花粉シーズンを快適に乗り越えましょう。
<資料参考>
環境省:花粉症環境保健マニュアル-2014年1月改訂版-