マンションにはそれぞれさまざまな名前が付いています。それらのネーミングがどのように決められているのか気になったことはありませんか? ここでは、マンションの名前の基礎知識や人気がある名前などについて紹介をしていきます。
マンションの名前は意外と重要
マンションを購入しようとする際、その名前は意外と気になるものです。あまりイメージのよくない名前だと購入をためらってしまうかもしれませんし、逆に、甲乙をつけがたい物件が複数ある場合は名前の良さが最後の決め手になるケースも考えられます。つまり、マンションの名前とは物件のイメージを左右する意外に重要なポイントなのです。名前の付け方次第で入居率が変わる可能性すらあります。たかが名前一つで大げさかと思うかもしれませんが、マンションの名前というのは免許証・年賀状・履歴書などといった具合に、さまざまな場面で記載することになります。どうせなら、気の利いた名前を書きたいと考えるのは当然の心理です。
また、入居するマンションを探す際に、多くの人はパンフレットや情報誌、あるいはWebサイトなどを調べるところから始めます。その際、ほとんどの場合、最初に目にするのがマンションの名前です。名前のセンスが良くないと、この段階で無意識のうちにスルーしてしまう可能性があります。
たとえば、新しくておしゃれなマンションに住みたいと考えているのに、「○○荘」といった名前では古臭いイメージが先行し、名前を聞いた瞬間に候補から外す人がいるかもしれません。逆に、センスの良い名前であれば、その物件について詳しく知りたくなるかもしれません。もちろん、物件自体が魅力的でなければならないのは言うまでもありませんが、ネーミングは決して軽視できない要素なのです。
マンションの名前はどうやって決まるのか?
マンションの名前は基本的に自由に決めることができます。たとえば、「コーポやハイツという言葉は一定の基準を満たした建物でないと使用してはならない」などといったルールや規制などは見当たりません。一部の例外を除いて、申請した名前が通らなかったなどということもないでしょう。ネーミングについてもっと知りたいという人のために、どのような観点で名前が決められているのかのほか、人気の名前などについて紹介していきます。
1.ネーミングの基本要素
マンションのネーミングの決める際、基本となるポイントがいくつかあるとされています。たとえば、呼びやすさ。住んでいるマンションの名前を、他人から尋ねられた際に言いにくかったりすると嫌なものです。
そういった意味では書きやすさも重要といえます。書類の手続きなどでは、マンションの名前を書く機会は少なくないため、長くて書きにくい名前だと敬遠されてしまう恐れがあります。そして、忘れてはならないのが聞き取りやすさです。名前を言ったときに聞き返されるようでは困りますし、逆に名前を言ったときにさわやかで心地よい響きを相手に与えられれば、その物件に対する好感度は高くなるはずです。
もちろん、読みやすさも欠かせません。漢字が難しすぎて読めないような名前は論外です。わかりやすくて美しい字形の文字が使われていれば、好感度もアップするでしょう。最後は覚えやすさです。読みやすくて呼びやすい名前が必須条件だといっても、あまりありふれた名前だとマンションを探している人の記憶に残らない恐れがあります。そのため、できれば簡潔な名前のなかにも、相手の記憶に残るようなアクセントを加えると良いとされています。
以上の点から、マンションの名前は「呼びやすい」「書きやすい」「聞き取りやすい」「読みやすい」「覚えやすい」などの要素をいかに満たすかが重要だということがわかります。
2.建物のイメージを表す言葉が入っている
名前が決められる際にはまず、建物のイメージを現す言葉を入れることが多いようです。たとえば、「高い建物なので○○タワーとする」「マンションの色にちなんだ名前にする」などといった具合です。ほかにも「丘の上に立っているので名前に丘を入れる」「自然に囲まれているからナチュラル○○」というように、周辺環境も含めるケースも多くあります。
マンションのネーミングで人気の言葉とは?
マンションのネーミングで実際によく使われている言葉をまとめてみると、「外来語・外国語」「建物のイメージや物件の状態を表す言葉」「家・住居など建物を表す言葉」「地名」といったものが挙げられます。これらを組み合わせ、名前が付けられることが一般的のようです。
まず、外来語や外国語は現代的で洗練されたイメージをアピールしたいときに有効です。また、建物のイメージや物件の状態を表す言葉もマンションのイメージアップにつながります。ただ、あまり凝り過ぎた名前だと意味が伝わらなかったり、言いにくかったりといったケースもあるようです。
一方、建物を表す言葉は名前を出しただけで、その物件がどのようなカテゴリーに含まれているのか、どのような立地・環境に建てられているかをイメージできます。地名は言わずもがなですが、マンション名に入れることで建物がどこにあるのかすぐにわかります。このような言葉の組み合わせを工夫し、いかに差別化が図れるかによって、物件の人気が左右されることもあるようです。
よく使われる言葉 | 一例 |
外来語や外国語 | グラン、グランデ、セント、ロイヤル、シーズン、ルミエール、アベニール、ソレイユ、クレスト、プルミエール、シャルム、ブルーム、ブラン |
建物のイメージや物件の状態を表す言葉 | コンフォート、グレース、リュクス、アーバン、シティ、パーク、フォレスト、ガーデン、フロント、セントラル、ベイサイド、リバーサイド |
家・住居など建物を表す言葉 | ハイム、パレス、メゾン、ヴィラ、レジデンス、タワー、ホーム、ハウス、テラス、マンション、アネックス、シャトー、コート、カーサ |
ネーミングの意図がわかると、住まい探しがもっと楽しくなる
マンションの名前を見ていると、なかには意味のよくわからないものもあります。しかし、そうした名前のなかには、さまざまな意図や意味が込められているものです。名前の由来を知ることができれば、物件探しはより楽しくなるはずです。マンションを探す際には、この記事などを参考にしつつ、名前にも注目してみてください。
(最終更新日:2019.10.05)