英語能力のスキルアップ
経済のグローバル化が進む中、ビジネスシーンで英語能力が求められるようになっています。一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会による、2013年「上場企業における英語活用実態調査」によると、回答した304社のうち75%が英語を業務で使用していました。
28.5%の企業が新入社員の採用試験で英語テストを実施し、採用時にTOEICスコアを「参考にする」企業は27.6%、「参考にすることがある」のは41.7%、「参考にしていないが将来はそうしたい」は14%でした。
また、異動や昇進・昇格の際にTOEICスコアを要件にしている企業は15.8%、「将来はそうする可能性がある」は45.2%でした。
TOEICのリスニング・リーディングテストでは、470点以上はCレベルで、日常生活のニーズを満たし、限定された範囲内で業務上のコミュニケーションができるレベルとされています。730点以上はBレベルで、どんな状況でも適切なコミュニケーションができるレベルです。
企業が期待するTOEICリスニング・リーディングテストのスコアは、新入社員には平均で565点を求めているのに対し、中途採用社員には710点と、より高いスコアが求められます。
また、技術部門では平均620点、営業部門では650点、国際部門では750点で、海外赴任には695点、海外出張には675点のスコアが期待され、英語を使う頻度が高いほど、高いスコアが求められていました。
TOEICには、リスニング・リーディングテストのほかにもスピーキングテスト、ライティングテストがありますが、企業の70.2%はスピーキングテストを重視していることもわかりました。従来のリスニング・リーディングテストだけでなく、これからはスピーキングテストの能力がますます求められることになりそうです。
通信制大学で学位や資格を取得
働きながらステップアップするために、学位や資格を得ようと通信制大学で学ぶ人もいます。テレビやラジオ、インターネットを通じて受講できる放送大学には、30~40代を中心に全国で約9万人が在籍しています(平成30年度1学期の在籍数)。
内訳は会社員が20.6%、看護師等が13.9%、公務員・団体職員等7.9%、教員6.8%、自営業・自由業が5.7%など、働きながら学んでいる人が半数を超えます。また、専業主婦(夫)も6.7%と多数在学しています。
放送大学を選んだ理由を尋ねると、「自宅で手軽に、自由に学習できるから」「学費の負担が軽いから」などの理由が挙げられています。
放送大学は最長で10年間在学できるので、自分のペースでゆっくり学ぶことも可能です。大学卒業までにかかる学費は約70万円で、4年間で卒業する場合は年に約18万円、10年で卒業する場合は約7万円と、他の通信制大学に比べても格安。半年間、一科目だけ履修する科目履修生の場合は、1万8,000円です(参照:放送大学の学費)。
どんな資格が取得できるの?
放送大学で目指せる資格・学位には次のようなものがあります(参照:放送大学で目指せる資格)。
1.学位
学士/修士/博士
2.教員に関する資格
上位・他教科・隣接校種の免許状/特別支援学校教諭免許状/栄養教諭免許状/幼稚園教諭免許(特例制度利用)/司書教諭
3.看護師に関する資格・研修
看護師国家試験の受験資格/学士(看護学)/看護師の特定行為研修
4.心理学に関する資格
認定心理士/臨床心理士/公認心理師
5.その他の資格
学芸員/社会福祉主事/社会教育主事/介護教員講習会/その他
このほかにも、経営学や情報通信などを学べる通信制大学もあります。強い目的意識を持って学んでいる人が多いので、スクーリングなどでほかの学生と交流を育めば、人脈もつくれるかもしれません。
専門性を深め、自分の市場価値を高めることで、キャリアアップにも役立つのではないでしょうか。
(最終更新日:2019.10.05)