酷暑、水害、台風、大地震・・・・・・。今年も多くの自然災害の影響を受けている日本。これほど多発すると、もしもの時に備えて、防災グッズを揃えている家庭も多いと思います。しかし、「これで我が家は安泰」などと安堵していませんか? 実は、水や食料、乾電池、医薬品など一般的な防災グッズの中には、使用期限のある製品も多く含まれています。せっかく揃えても、いざという時に使えないのでは意味がありません。そこで、買い替え時にオススメの長期保管が可能で、災害時に活躍すること間違いなしのグッズを紹介します。
水を入れれば使用できる非常用電池
日本協能電子株式会社『NOPOPO 水電池付き防災用品 電池サイズ変換アダプタセット NWP-6AD』1,680円(税抜)
災害が起こると、懐中電灯の明かりやラジオによる情報は非常に頼りになります。しかし、電気がなければもちろん意味がありません。災害時は乾電池の需要が急激に高まり店頭から在庫がなくなったというケースも多く、日頃から常備している人も多いと思います。
しかし電池にももちろん寿命があります。単三型電池の使用期限の目安はアルカリで約5年、マンガンではたったの2年ほどです。
しかし、この水電池『NOPOPO』は未開封の状態で20年間の長期保存が可能です。水電池は、内部に収めたマンガンとマグネシウムの2つの材質が入っており、そのあいだに仕込んである活性炭に水を注入すると、化学反応を起こして電池として機能する仕組みです。つまりこのままでは発電せず、内部に水を含ませることで発電するというもの。
筆者も実際に入手して、使ってみました。使い方は、とてもシンプル。付属のスポイトで、上部に開いている2つの穴のどちらかに水を注入するだけです。
持ってみると水を入れていない状態で15.5gと通常の乾電池に比べてやや軽い印象。注水後、1分経過後に触ると若干の発熱を感じました。2分程度おくと約1.5Vと通常のマンガン電池と同等の電力の生成が可能とのこと。
今回は、災害時には欠かせない懐中電灯とランタンの2WAYで使える一般的なLEDライト(単三型電池3本使用)で、電池の持続時間を検証してみました。
懐中電灯は問題なく点灯、ランタンモードでは暗闇の中でも、本がしっかりと読めるくらいの明るさでした。試しに視界が確保しづらくなる日没からランタンモードで使用を開始、そのまま一晩おいて明朝に確認したら、照度はやや下がってはいるものの、ほぼ変わらない明るさでした。
電力が弱まってきたら再度注水すれば電力が回復、少なくとも3回程度は繰り返し使用できるのもポイントです。注ぐ液体は水に限らず、炭酸飲料やコーヒー、ビール、尿などでも発電可能。今回はコーヒーで試してみたが、水と同様に使用できました。
同封の電池サイズ変換アダプタセットを使用すれば単一、単二型に変換も可能。特に単一電池は防災関係の電化製品でよく使うので重宝しそうです。
雨水や川の水をあっという間に飲み水に変身! 優れた浄水力をほこる携帯型浄水器
渡辺商事株式会社『mizu-Q PLUS』3,980円(税抜)
一般的に販売している飲料水の賞味期限は生産から約24ヶ月とされています。しかし、乾電池と同様に、気づかないうちに期限切れというケースが多く、意外と場所を取るという難点もあります。そんな問題を解消してくれるのがこの商品です。
これがあれば、万が一用意した水が期限切れでも、身近な雨水や河川、池、プールの水にお風呂の残り水などを簡単に浄水して飲料水にできます。使い方はとても簡単。空のペットボトルに浄水したい水を入れて、その先端に本体を取り付け、先端のストローから吸引するだけ。本体内に搭載された0.1ミクロンの無数の中空糸膜が有害菌をシャットアウトし、繊維状活性炭によってカビ臭や塩素を除去して、安心安全な水を作るという仕組みです。
保存期限もなく、約350ℓの水を浄水可能。一般的に1日2ℓの水が必要となりますが、これがあれば容易に家族分の水を、しかも何日分も浄水できます。サイズもコンパクトなため、被災時の持ち運びも手軽です。
地震や津波などの自然災害は、想像を超える力で突如襲ってきます。時がたち普段の生活をしていると震災の記憶や不安などを忘れがちです。気持ちの「期限切れ」を防ぐことに心がけ、周期的に防災グッズを点検することで、災害に備える気持ちを新たにするきっかけになればいいですね。
お問い合わせ/日本協能電子株式会社、渡辺商事株式会社
(最終更新日:2019.10.05)