この記事は、「方南町」について紹介する全3回の連載コラムです。Part3の今回は、Part2に引き続き、方南町のキーパーソンが登場。方南町の今後について考えます。
お化け屋敷や忍者屋敷があり、ウォータースライダーなど独自のイベントも精力的に行う街、そして子どもたちのヒーローがいる街、方南町。今回は、Part1からインタビューに協力いただいているベビーカーおろすんジャーさんと、Part2に引き続き「歩く広告宣伝塔」その場しのぎ増さん、お化け屋敷など数々の事業を運営する齋藤さんが登場。
前回は方南町で皆さんが行っているボランティア活動やイベントなど、さまざまな取り組みについてお聞きしましたが、今回は方南町の魅力や、これからの活動について伺いました。
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都心に至近ながら、どことなくのんびりとした雰囲気の街・方南町
―今回は、方南町がどんな街なのか教えていただきたいと思います。皆さん、方南町周辺にお住まいとのことですが、方南町はどのような街だと思いますか?
齋藤さん:都心に近いのにごみごみしてない、のんびりと過ごせる街ですね。治安がいいですし、ベビーカーおろすんジャーというヒーローもいますので(笑)、子育てに向いている街なのではないでしょうか?
その場しのぎ増さん:こんな格好で歩いていても、おばあちゃんが明るく「元気?」って声をかけてくれる、人との距離が近い街ですね。
おろすんジャーさん:おもしろい人、あったかい人が多い街です。「おろすんまつり」を定期的に開催できているのも、ボランティアで手伝ってくださる地元の方々の協力があってこそです!
地元のキーパーソンに聞く、方南町でおすすめの飲食店は?
―ところで、方南町に根付いた活動を続ける皆さんですから、近隣の飲食店にも詳しいのではないかと思います。おすすめのお店があれば教えてください!
おろすんジャーさん:「おろすんまつり」でお馴染みの「アキッチョ」で毎日食べています。マルゲリータはワンコインで食べられますし、ランチも1,000円以下とリーズナブル。あと、2階に座敷席があるので、小さなお子様連れにもおすすめできます。貸し切り利用もできますよ。
ランチですと、そのほかにも昔ながらの洋食店「キッチンなべ」や、方南町駅からすぐの「方南カフェ」「ラーメン華族」といったお店が人気ですが、時間が合わなくてなかなか行けずにいます…。
その場しのぎ増さん:環七沿いにある「とんかつNOBU」がお気に入り。岩中豚のロースやリブロースかつが人気ですが、個人的には豚ヒレがおススメです。豚肉のクオリティにこだわっているみたいですよ! あとは、昼から飲める定食店「やしろ食堂」が有名ですね。タクシーの運転手さんが仕事終わりに行く店でもあります。ちょっとめずらしいところでは、日本酒の古酒・熟成酒ばかりを集めた「いにしえ酒店」。購入だけでなく、希少な古酒をワンショットからテイスティングできる角打ちコーナーもあるので、好きな人にはたまらないかと。
齋藤さん:「一心太助」さんは、刺身や揚げ物、カツ丼などの丼物が300円均一! ポテトサラダや枝豆などちょっとした一品は200円均一と安くてボリューム満点です。生ビールの中ジョッキ大瓶のビールも300円とお手頃なのですが、残っていると「全部飲みなさい」と怒られることも(笑)ちょっとユニークな、方南町の名物酒場です。
あとは、私たちが運営する「salad spoon」にもぜひ来ていただきたいです(笑) 昼は自然栽培のお米を使った噂のカレー、夜はジビエの店として営業しています。毎週土曜のランチでは、自然栽培玄米野菜寿司も食べられます。
地元のママたちが、スキマ時間に無理なく働ける場所を提供したい
―「salad spoon」の店頭で販売しているお寿司、これらがすべて野菜でできているなんて、驚きです!
齋藤さん:元々はビーガンのイベントで販売する予定だったのですが、台風の影響で中止になってしまい、急きょ「salad spoon」で販売することになりました。見た目の驚きだけでなく、味もおいしいんですよ。
―こうして取材をしている最中にも、自然栽培玄米野菜寿司を求めて多くの方がいらして、お寿司がみるみる減っていますね! 外国人のお客様が多いことにも驚きました!
おろすんジャーさん:外国の方々にとって寿司の知名度は高いですし、ビーガンの方も多いので、反響があるのだと思います。方南町も、外国籍の方がたくさん住んでいますから、きっと喜んでもらえるのではないかと思っています。
―かなり手間がかかっていると思いますが、毎日提供するとなると大変ですね。
齋藤さん:現状は、人手が足りなくて毎日出し続けるのは難しい状況です。でも、方南町には「育児や家事の合間にちょっとだけ働きたい」というお母さんがたくさんいると思うんです。これを機に、方南町で暮らすお母さんたちを巻き込んで、少ない時間で働ける環境を作りたいと思っています。
オリジナル紙幣「変ドル」を使い、遊びながら、方南町をみんなで盛り上げる
―先ほど紹介があったピザ店「アキッチョ」さんや「salad spoon」さんでは、子どもたちが独自の紙幣で食事を楽しめると聞きました。
齋藤さん:おろすんまつりで現金の代わりに流通しているオリジナル紙幣「変ドル」で、「アキッチョ」のピザや「salad spoon」のサラダバーを楽しめます。
「変ドル」は、子ども達が何らかのお手伝いをしたり、体験したりすることで稼ぐ事ができます。例えば、子どもたちがオロッザニア(職業体験)に3店舗分参加することで、50変ドルを稼ぐことができます。稼いだ変ドルを貯めれば、食事だけでなく、「オバケン」や「シュリケン」で遊んだり、街の協力店でお買い物をしたり、方南町にある協力店でお金代わりに使用できます。
―子どもたちは、稼いだ変ドルをどのように使っていますか?
その場しのぎ増さん:ピザなどの飲食に利用する子どもたちや、ウォータースライダーの参加費に充てる子が多いです。本屋「秀文堂」さんや、花屋「プロパティーズ」さんでお買い物もできますよ。子どもだけでなく、大人も使用できます。先日、とあるお母さんから聞いた話では、お子さんが貯めた変ドルで、お母さんにピザをごちそうしてくれたそうです。
―それは心温まる話ですね!
おろすんジャーさん:子どもたちが変ドルを使って遊び、方南町のお店などを積極的に利用することが、地域貢献にもつながります。遊びを通じてみんなに協力してもらいながら、方南町を盛り上げていきたいですね。
「お小遣いをもらっていない子どもたちも平等に楽しんでほしい」という思いから生まれたというオリジナル紙幣「変ドル」。今後は方南町にあるさまざまな店舗にオリジナルグッズを置き、変ドルで購入できるようにすることで、さらに街を盛り上げていく計画もあるそうです。「食事も、買い物も、イベントも、方南町で楽しんでもらいたい!」そんな熱い思いが、インタビューを通じてひしひしと伝わってきました。
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