主に節約の方法として、テレビや雑誌などでミニマリストが注目されています。ミニマリストとは単なる倹約家と思われがちですが、ミニマリストとしての生活を実践することで、毎日の生活そのものが豊かになる可能性もあるのです。この記事では、ミニマリストとは一体何なのか、ミニマリストが行っている具体的な節約術などについて解説していきます。
ミニマリストって何?
ミニマリストとは、「必要最低限の物しか持たずに生活している人のこと」を指します。そのため、ミニマリストにはシンプルな暮らしをしている人が多く、また倹約家が多い傾向にあります。
ミニマリストの多くが、「最小限の物で豊かに暮らそう」という考えを持っていることから、無駄な物を手放して、自由な暮らしを手に入れています。身の回りの物が少なければ、「部屋が広くなる」「物の管理をする時間や手間が省ける」などのメリットにもつながります。
ミニマリストとは:必要最低限の物しか持たずに生活している人のこと
ミニマリストは節約家ではない?
ミニマリストは最小限の物しか持っていないことから、単なる節約家と思われがちです。たしかにミニマリストのなかには、節約目的の人もいます。ただ、ミニマリストと節約家は同義ではありません。
それは、ミニマリストの多くが、物を厳選しているからです。そのため、ミニマリストでありながら、高級ブランドの服などを所有しているケースも珍しくないのです。
たとえば、安価な洋服を長期間にわたって着用することは簡単ではありません。しかし、ある程度の費用をかけて購入した洋服であれば、デザインや仕立てなどもしっかりと考えて作られているため、長く愛用することが可能です。物の価値や自分にとって本当に必要な物は何かということを見極めたうえで購入すると、シンプルな暮らしが実現しやすくなります。
ミニマリストの特徴:所有する物を厳選し、シンプルな暮らしを実現している
ミニマリストになるメリット
ミニマリストになると、多くのメリットがあります。まず、節約ができるのはミニマリストとして生活するうえでの大きなメリットといえるでしょう。ミニマリストは大量消費という考えを持たず、厳選した物しか購入しないため、結果的に節約することができるのです。節約を心がけると浪費もしなくなることから、自然と貯金が増えていきます。
つぎに、物があることにストレスを感じないようになります。ミニマリストは物に執着しない、流行に左右されないなどの傾向があります。物から解放され、精神的な余裕が生まれるのです。
また、物を購入するときは自分に必要かどうかを見極めているため、好き嫌いがより明確になります。自分自身の好き嫌いがわかれば、無駄な物を購入する心配もなくなります。
さらに、ミニマリストの部屋には必要最小限の物しか置かれていません。そのため、作業に集中ができるというメリットがあります。たとえば、部屋が整理されておらず物であふれていると、物に意識や時間を奪われてしまい、生産性を向上させることが難しくなるのが現実です。
ほかには、身の回りに必要最小限の物しかないため、出かける準備をすぐに整えられます。時間に余裕が生まれることが、心の豊かさをもたらしているといえるでしょう。
【ミニマリストのメリット】
・節約ができる |
・精神的な余裕が生まれる |
・無駄な物を購入しなくなる |
・作業に集中ができる |
・時間に余裕が生まれる |
ミニマリストが考える必要な設備
必要な物まで処分してしまうのは、ミニマリストとして適切な判断とはいえません。個人差はありますが、ミニマリストとして暮らしていくうえでも最低限必要な家電や設備はそろえておきましょう。
まず、エアコンは欠かせない家電のひとつです。特に、夏場は暑さも厳しいため、エアコンは必要な家電といえるでしょう。
つぎに、冷蔵庫も欠かせません。たとえば、生鮮食品などを購入した場合、冷蔵庫に入れておかなければすぐに傷んでしまいます。冷蔵庫がないと食中毒になる恐れもあるため、冷蔵庫も必須の家電です。
さらに、ミニマリストであっても布団は必要と考える人は多いようです。たとえば、フローリングに直接寝てしまっては、体が痛くなってしまいます。質の高い睡眠をとって、疲れを取り除くという意味においても、布団は持っておいたほうがいいでしょう。
【ミニマリストの暮らしで必要な家電・設備】※一例
・エアコン |
・冷蔵庫 |
・布団 |
生活にかかる費用はいくら?
生活費は、ミニマリストによって異なります。しかし、1ヶ月あたり6万円~10万円程度で暮らしている人も珍しくありません。今回は、一例として生活費が6万円になるケースを紹介します。
まず、家賃は1万9,000円程度でも、鉄筋RCマンションや角部屋など好条件の物件に住める可能性はあります。物が少なければ、ワンルームで家賃を抑えることができるからです。
つぎに、光熱費について見ていきます。物件によっては、水道代が管理費に含まれているケースもあります。3,000円程度に水道代が固定されている物件もあるため、物件を探すときにチェックしてみましょう。水道代を節約する目的でコインランドリーを週1回程度利用すれば、2,000円程度で洗濯ができます。
また、都市ガスの物件を選んで自宅で入浴しないのであれば、ガス代は1,000円程度に抑えることができます。自宅で入浴しない代わりにスポーツジムの会員になれば、7,000円程度で入浴も運動も楽しむことが可能です。さらに、テレビや洗濯機などの家電を使用しなければ、電気代も1,500円程度で生活できるでしょう。
続いて、ミニマリストでも「ネット環境は必要」と考える人が多いため、通信費には5,000円程度かけているようです。
さらに、自炊をメインにすれば、食費は1万5,000円程度に抑えることができます。食費は1日あたり500円程度を心がけることがポイントです。
日用品に関しては、ひとり暮らしなら1,000円程度に抑えることができます。
最後に、娯楽費用には5,000円程度かけて、読書や趣味などを楽しんでいる人はたくさんいます。ミニマリストといっても、自分が必要だと感じている部分にはある程度のコストをかけているといえるでしょう。
【ミニマリストの生活費例】
項目 | 費用 |
家賃 | 1万9,000円程度 |
水道代 | 3,000円程度 |
コインランドリー(週1回程度利用) | 2,000円程度 |
ガス代 | 1,000円程度 |
スポーツジム会員費 | 7,000円程度 |
電気代 | 1,500円程度 |
通信費 | 5,000円程度 |
食費 | 1万5,000円程度 |
日用品代 | 1,000円程度 |
娯楽費用 | 5,000円程度 |
合計 | 5万9,500円 |
参考にしたいミニマリストの節約の仕方
ミニマリストを目指さなくとも、ミニマリストが実践している節約の仕方を参考にすることは可能です。
まず、格安物件に住むという方法があげられます。物が少ないと部屋の大きさもそれほど必要ではないため、生活費も全体的に下げることができるでしょう。
つぎに、都市ガスを利用すると、ガス代を抑えることができます。プロパンガスを使っている人は、都市ガスにすることでガス代を大幅に下げることが可能です。
さらに、通信費の見直しも有効です。毎月高額な通信費がかかっているのであれば、格安のものに変更してみましょう。たとえば、スマホ代を節約するために格安SIMの契約をすれば、通信費を抑えることにつながります。
また、「自由な生き方をしたい」と考える傾向のあるミニマリストのなかには、友人と遊ばない人も見られます。友人と遊ぶとそれなりに費用がかかります。加えて、友人と遊ばなければ、友人と自分とを比べることもないでしょう。
最後に、飲み物の購入や外食をしないことでも節約はできます。たとえば、自炊をする、水筒を持ち歩くなどの工夫をするだけで、食費は抑えられます。
ミニマリストのような節約術を取り入れるためにすべきこと
ミニマリストのような節約術を実践したいのであれば、まずは、引っ越しを検討してみましょう。引っ越しをして家賃を下げることができれば、月々の生活費も大幅に節約することが可能になります。
つぎに、光熱費や通信費、保険などの固定費の見直しも大切です。保険や通信費などは、契約内容をしっかりと確認したうえで、自分にとって必要なものかどうかを見極めるようにしましょう。
さらに、断捨離も欠かせません。部屋が物であふれかえっているという人は、要らないものを思い切って処分しましょう。気に入った物を長く使うことが、豊かな生活につながります。
ミニマリスト的節約術を取り入れよう!
物に囲まれて暮らしていた人が、急にミニマリストを目指しても難しいでしょう。ただ節約がしたいのであれば、ミニマリストの節約術を参考にして、自分の生活に取り入れてみるという方法があります。取り入れやすい節約術から実践して、自分らしい豊かな暮らしを実現しましょう。
(最終更新日:2019.10.05)