近年、日本は北欧ブームですが家具のIKEAやファストファッションのH&Mなどが全国に進出し、一般家庭にも北欧スタイルが浸透してきています。北欧デザインはシンプルかつ斬新なので日本に馴染みやすいとよく言われております。
北欧デザインの本場スウェーデンでは“DIY女子”が最近増えています。女性ならではの感性を生かしたステキな部屋作りなどは今すぐお手本にしたくなってしまいますね。今回は自分で何でもこなすスウェーデン女子とその理由やお部屋のリノベーションを考えている方へのアドバイス、いまどきのDIYトレンドをご紹介いたします。
アパートや家は古いほど人気!
年々、スウェーデンの住宅事情は変化しており、至るところに新築のモダンな雰囲気のマンションやアパートが増えています。しかしこれらは高く、若い年齢層には手が届きにくいものになっています。そこで人気なのが昔からある古い建物。それもリノベーションを必要とする物件です。古い建物は天井が高いので、背の高いスウェーデン人には住みやく、自分の好みに自由にカスタマイズできる楽しみがあるのです。
50年代の北欧レトロが大好きなペートラさんは古い家一軒を自分の好みにリノベーションしました。壁紙の貼り付けや屋根の塗装はもちろん、古い家具もリメイク。彼女の一番のお気に入りは100年以上前からこの家にあった椅子。色を塗り替えて、座る部分にはアンティークショップや古着屋で見つけたおしゃれな生地を貼り付けました。とても古い椅子とは思えないほどに綺麗でオシャレに大変身です!
器用なのは女性と男性どっち?
日本でも人気のIKEAには素敵なデザインの家具が沢山ありますが、自分で組み立てなければいけないのがちょっと苦手という人も多いのではないでしょうか?
IKEAのスタッフ曰く、男性より女性の方がIKEA の家具を自分で組み立てるのが上手とのこと。なぜかと言うと女性のほとんどは説明書をよく見て、部品をちゃんと分けてから作業を進めるのでスムーズなのに対し、男性の多くは、一見作業が早いように見えても、部品を一気に出してバラバラに置いて、最終的にネジが足りなかった!など問題が生じるパターンが多いようです。
スウェーデンでは家を一軒自分で建てるのも珍しくはありません。壁や屋根など全ての必要なパーツをセット販売している企業があり、それらを一から自分で組み立てて家を作るのです。実際、私の友人夫婦もそのやり方で時間がある時に作業し、一年ほどかけて完成させた家に今住んでいます。ちょっとレベルの高いプラモデルのような感じですが、完成した時の達成感はかなり大きいようです。その時手伝いに来ていた友人のほとんどは女性で一見危険な作業も見事にこなしていました。そこはさすがスウェーデンDIY女子です!
DIYエキスパート リサから3つのアドバイス
ストックホテル郊外にあるホテル「YASURAGI」のプロパティマネージメントリーダーを勤めるリサ ヨールウングさん(36歳)は「今の時代、女性だから男性だからとか言うのはもう古いのです!なんでも自分で出来るようになれば視野が広がりますし、スキルアップにも繋がります。その方ががもっと楽しく生きられるはずです。」と語ります。
【1】まず始める前に、インターネットなどからたくさんインスピレーションを収集してプランを立てます。それを元にチェックリストを作成するとスムーズに計画が進みます。スウェーデンでも多くの人が使っている写真共有サイト「Pinterest(ピンタレスト)」(https://www.pinterest.jp/)は、お気に入りの画像をブックマークとして集める事が出来るので有効的です。
【2】今、世界中で話題の「IKEA HACK」。IKEAに限らず他の企業の商品もオリジナルにリメイクすると世界に一つだけのユニークな家具になります。例えばクローゼットも同じものを2色買って、引き出しの色を混ぜただけでもちょっとしたおしゃれなデザイン家具になります。部屋作りは自分のためのものですから、自分の個性に合った新しいものへチャレンジしましょう。
【3】部屋作りは決して急いではいけません。どんなに待ち遠しくても一つ一つ丁寧に完成させながら、そのプロセスごと楽しみましょう。
(最終更新日:2019.10.05)