「安心R住宅」の認知は2割弱。約6割が「築年数20年以内」で耐震性に不安と回答

株式会社ホームステージング・ジャパン(本社:東京都品川区、代表:ルーカス・クハルスキー、以下:「ホームステージング・ジャパン」)は、国土交通省が4月1日より実施する「安心R住宅に関する調査」をインターネットで実施。今回の調査は、2018年3月12日(月)から3月19日(月)の8日間、全国の20歳代から60歳代(以上)の男女で中古物件を購入したことがある561人を対象に行われた。

「安心R住宅」の認知は、全体で2割弱。若い世代ほど認知度の高い結果に

「安心R住宅」の認知について聞いたところ、全体の18.9%が「安心R住宅を知っている」と回答。年代別に見ると、20代は31.3%、30代は24.1%が「知っている」と答え、若い世代ほど認知度が高い結果となった。一方で、40代以上では、40代が11.6%、50代が12.7%、60代以上が14.3%だった。

中古物件に対して約8割が「不安・汚い・わからない」のいずれかのイメージを持っている

国土交通省が「安心R住宅」を施行する背景には中古物件に対する「不安」「汚い」「わからない」というイメージを払拭する狙いがある。本調査ではこれらのイメージに関して、新築物件と中古物件の印象を聞いた。

新築物件に対しては約7割(67.4%)が「不安・汚い・わからない」のイメージを持っていないと答えた。一方、中古物件に関してはそのようなイメージを持っていないと答えた割合は約2割(19.1%)となり、約8 割がいずれかのイメージを持っていることが分かった。

また、それぞれの項目に関して回答理由を聞いた。

「不安」とイメージを持っている主な理由:
「なんで売りに出されたのか、事故物件ではないか」「どんな人が住んでいたのか」「前に住んでいた人がどのような使い方をしていたのか」「見えない不具合があるのではないか」「買ってからの耐久年数」

「汚い」とイメージを持っている主な理由:
「知らない人が使っていた家だから」「水回りの清潔感が気になる」「経年劣化」「かび」

「わからない」とイメージを持っている主な理由:
「目に見えない部分がどうなっているか」「評価基準や価格が適正なのか」「前に住んでいた人がどのような使い方をしていたのか」「購入者に不利な情報があるのではないか」

全てに共通して「前にどんな人が住んでいて、どういった使い方をしていたのかがわからない」という事でのマイナスイメージが多く、また「なんとなく」という回答も多数あった。イメージだけでマイナスの印象を持っている可能性も見られた。

「戸建て」よりも「マンション」の方が、築年数が古いほど魅力が下がる傾向

新築物件の購入を検討する時、同条件の中古物件がいくら安ければ中古物件を選ぶかを、築年数ごとに聞いた。以下は、築年数に対して、最も回答数が多かった金額。この金額程度に安価な物件があれば、中古物件を選ぶ傾向になることが分かった。

マンションの場合では、
築5年:500万円
築10年、築20年:1,000万円
築30年:2,000万円

戸建ての場合では、
築5年、築10年、築20年:1,000万円
築30年:1,500万円

マンションの場合には築5年と築30年で選んだ価格に1,500万円の差があったのに対し、戸建ての場合には500万円の差にとどまった。購入側の心理では、マンションと比べて戸建ての方が築年数に対する物件の値下げ幅が少ないことが分かった。

また、物件種別や築年数に関係なく、「中古物件は選ばない」と回答した割合は年齢があがるほど増える傾向にあった。

物件購入を検討する際に気になるものは新築・中古ともに「耐震性」

物件の購入を検討する際に気になるものを、「新築マンション」「新築戸建て」「中古マンション」「中古戸建て」それぞれで聞いたところ、どの種別でも最も多くの回答を集めたのは「耐震性」で約6割となった。

新築では続いて「保障・アフターサービス(48.0%)」が続いた。中古では「内装の傷・汚れ(57.2%)」が耐震性とほぼ変わらないポイントで続き、「設備の状態(51.3%)」と続いた。中古物件に関して、「内装の傷・汚れ」「外装の傷・汚れ」を気にする人は5割を超えているのに対し、「内装のデザイン」「外装のデザイン」を気にする人は約3割にとどまる結果となった。

耐震性に不安を感じる人は「新築物件」で約4割、「中古物件」で約7割

「新築マンション」「新築戸建て」「中古マンション」「中古戸建」の物件を購入する際に耐震に不安を感じるかを聞いたところ、「新築マンション(36.7%)」「新築戸建て(38.1%)」「中古マンション(71.5%)」「中古戸建(71.3%)」となり、新築物件では約4割、中古物件では約7割の人が耐震性に不安を感じていた。

年齢別には、年齢が高まるに従って、不安に感じる割合が増える傾向にあった。特に50代以上では、中古戸建てと中古マンションへの耐震に対する不安が約8割となった。

新耐震基準導入以降の物件であっても不安。約6割が「築年数20年以内」で耐震性に不安を感じている

中古物件に関して、築何年を超えると耐震が不安になるかを聞いたところ、戸建て・マンションともに「築10年」で不安になる人が約3割と一番多い回答となった。築3年未満~築20年までに不安を感じる人は6割を超える結果となり、1981年の新耐震基準を導入した以降の物件も不安の対象に入っている。

中古物件を選ぶ際には構造や設備を重視する傾向

中古物件紹介のサイトにあって欲しいと思う情報を聞いたところ、「構造・防災(66.3%)」「設備・仕様(62.9%)」「間取り(58.3%)」が上位となった。また、デザインの情報に関しては20代~30代の4割以上があって欲しいと回答したのに対し、40代以上では3割弱となった。若い世代の方がデザインを気にする傾向が見られた。

物件コンセプトを気にする人が約5割

建設時のコンセプトを気にするかどうかを聞いたところ全体で約5割の人が気にすると答えた。中古物件でも4割が「気にする」と回答し、築年数が経っていたとしても自分が購入する物件がどういったコンセプトを持っているのかを気にしている傾向がみられた。

【調査概要】
調査エリア:全国
調査対象者:20歳~男女
回収サンプル数:561サンプル
調査期間:2018年3月12日から3月19日

ニュース参照元:PRTIMES
ニュース情報元:株式会社ホームステージング・ジャパン

(最終更新日:2019.10.05)
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