大規模な再開発が進行する品川駅の隣駅、大井町。都心の主要エリアにアクセスしやすい立地ながら、住環境も整うエリアです。近年は、一連の再開発事業の影響を受ける形で、都市計画道路補助26号線事業や、大井一丁目南第1地区第一種市街地再開発事業が進行中。より便利な街に生まれ変わるべく、整備が進められています。そんな大井町で5年近く一人暮らしを続けるNさんの話とともに、「将来性」「交通の利便性」「教育・文化環境」「住環境」「コストパフォーマンス」という5つの基準で、町の特徴を見ていきましょう。
大井町ってどんな街?
恵まれたアクセス環境と商業施設の充実、ツウ好みな一面も兼ね備えた立地
品川区の中心に位置する「大井町」は、JR京浜東北線と東急大井町線、りんかい線で都内各所にアクセスできる立地。JR横須賀線や湘南新宿ラインが乗り入れる西大井駅も徒歩圏内のため、実質5路線利用できる便利な立地です。駅前には各種商業施設も、行政施設も揃っていますし、2010年には劇団四季専用劇場もオープン。洗練された雰囲気をもつ反面、昔ながらの商店街に、“センベロ”できる立ち飲み居酒屋などもあるなど、庶民的な顔も併せ持っています。
[街の声]
駅周辺は商業施設が揃っていて便利ですが、住むなら大井町駅と大森駅の中間辺りにある住宅街もお薦め。戸建て住宅も以外とたくさんあります。バスの運行本数が多いので移動しやすいですし、駅付近に駐輪場があるので自転車で駅に行くのもアリですよ。また、『大井車両基地』の見学できる日があったり、「大井どんたく夏祭り」など地元のお祭りで盛り上がる一面があったり、いい意味で生活感が溢れているところも気に入っています。(大井町在住・Nさん)
【将来性】国際交流拠点として開発が進む品川に間近な立地
京浜東北線で隣駅の品川と田町の間に2020年、新駅が開業予定です。併せて周辺での開発プロジェクトが進行中で、「グローバルゲートウェイ品川」として商業施設やホテル、文化施設などが誕生する予定。大井町もその恩恵を受けることができそうです。
また、品川では2027年にリニア中央新幹線の開業を目指しています。開業すれば品川―名古屋間を最短40分と、従来の新幹線のぞみの半分以下の時間で移動できる見込み。将来的には、新大阪まで延伸する予定で、こちらは67分で移動できるとのこと。まだ先の話ではありますが、夢が膨らみます。
【交通の利便性】品川駅まで1駅3分! 世界各地を飛び回る人にも人気の立地
大井町駅は、JR京浜東北線と東急大井町線、りんかい線が乗り入れ、品川駅まで直通3分、渋谷駅まで9分、東京駅まで12分と都内の主要各所へ乗り換えなしでアクセスできる立地です。羽田空港にも近く、隣の品川駅から京浜急行に乗車しても、大井町駅西口からリムジンバスに乗車しても30分弱で到着。都心で働く人はもちろん、国内外で出張が多い人にとっても大変便利なエリアです。
[街の声]
通勤時はもちろん、休日どこへ出かけるにもアクセスしやすいですね。実家が蒲田にあるため、家族や地元仲間とも気軽に会えます。(大井町在住・Nさん)
【教育・文化環境】全国に先駆けて学校選択制を導入するなど新しい取り組みに積極的な品川区
今でこそ、東京23区のうち半数以上の区で実施されている公立の学校選択制ですが、品川区は2000年、全国に先駆けて導入を決めました。「品川・大崎」「大井・八潮」「荏原西」「荏原東」のうち該当エリア内の学校から選ぶ、ブロック制を採用しています。大井町エリアの場合は、「大井・八潮」ブロックの大井第一小学校、鮫浜小学校、山中小学校、立会小学校、浜川小学校、伊藤小学校、鈴ケ森小学校、伊藤学園、八潮学園から選ぶことができます。
また、2006年から小中一貫教育を実施。「英語科」のカリキュラム編成や、品川区独自の学習「市民科」など、特色ある教育内容が好評で、子どもの教育環境を考えて品川区に引っ越すファミリーも多いほどです。
【住環境】駅ビルや大型スーパー、昔ながらの商店街と多岐にわたる買い物スポット
大井町駅前には、『アトレ大井町』『阪急百貨店大井食品館』『イトーヨーカドー大井町店』『西友大井町店』といった買い物スポットが充実しています。『ヤマダ電機 LABI品川大井町』もあり、ほとんどの物が駅前で揃います。商店街も充実。総じて物価はやや高めですが、自転車があれば有名な『戸越銀座商店街』なども行動範囲内に入ってきますので、用途に応じて使い分けましょう。
[街の声]
日常の買い物は『イトーヨーカドー大井町店』へ。友だちの家にお土産のお菓子を持って行く時などには『阪急百貨店大井食品館』に行きます。『西友大井町店』や『肉のハナマサ大井町店』は、駅の反対側なのであまり使いませんが気になっています。(大井町在住・Nさん)
品川区役所の向かいにスポーツ設備のととのう公園あり。区民プールも人気
『大井中央公園』はビルに囲まれた立地ですが、遊具やトイレもあり、買い物ついでに子どもを遊ばせるのに最適です。他にも、『森下児童遊園』『宮下公園』など小さな公園が点在しています。大きな公園に行きたければ、品川区役所の向かいにある『しながわ中央公園』へ。ジョギングコースや人工芝の多目的広場、スポーツ施設も充実していますし、水遊び場もあります。気軽に運動したければ、『品川学園温水プール』などの区立プールへ。2時間350円で利用が可能です。
[街の声]
大きめなアスレチックがあり、広いので遊び応えはあると思います。木がたくさん植えられていて日差しが強い日も木陰があるところが気に入っています。(大井町在住・Nさん)
総合病院からクリニックまで揃う医療機関
大井町駅から徒歩圏内の総合病院は、『大井中央病院』と『東芝病院』。東芝病院はその名の通り企業病院で、昭和20年開業の歴史ある病院です。(医療法人社団緑野会へ事業継承予定)。駅の近くにある『大井町駅前クリニック』『大井町メディカルクリニック』も様々な症状に対応していますし、『小澤医院』など小児科もあるので安心です。
[街の声]
近隣の個人病院に何軒か行った中で『平田内科泌尿器科クリニック』へよく行きます。待ち時間が短くサッと診てもらえますし、分からないことがあれば丁寧に教えてくれます。過不足のない対応がいいですね。(大井町在住・Nさん)
昭和風情溢れる居酒屋からおしゃれなバーまで、幅広いラインナップの飲食店
大井町駅東口からすぐの『東小路飲食店街』は、昭和の趣が色濃く残るスポット。昼は昔ながらの定食屋、夜は立ち飲み屋などで食事を楽しめます。中でも有名なのが『肉のまえかわ』。夕方の開店時間から、たくさんの人で賑わっていて、好きな人には堪らないでしょう。
大井町駅と品川区役所の間にある『大井サンピア商店街』にも多数の飲食店が建ち並び、活気があります。チェーン店や家族向けの店が多い一方で、落ち着いてお酒を楽しめるおしゃれなバーもあり、その日も気分や懐具合で店を選べる楽しみがあります。
[街の声]
友人とよく行くのが近所の『個室炭火焼肉酒家 びっくりや大井町店』。面白がって、「超びっくり!焼き」という大きな肉を注文するのですが、2人でハーフサイズを注文するだけでお腹いっぱいです。ラーメン店も多く『幸龍』の冬季限定味噌ラーメン「黄龍」が一番のお気に入り。『アジトイズム』の「ピザソバ」も好きなのですが、20時に閉店してしまうため、仕事帰りだと間に合わないことがほとんどです。『俺のやきとり』も好きですね。量が多いので、大人数で行くと楽しめます。(大井町在住・Nさん)
【コストパフォーマンス】お隣の品川と比べれば格段に安く、穴場のエリアと言えるかも?
大井町の土地価格は、85万6,875円/平米(坪単価283万2,644円/坪)。3年前の75万2,333円/平米(248万7,052円/坪)と比べて地価は上昇傾向です。
かなり高額な部類と言えますが、隣の品川駅の土地価格が、284万444円/平米(坪単価938万9,898円/坪)であることを考えれば、現実的に住むことを検討できるエリアと言えるかもしれません。また、反対隣の大森は、80万1,235円/平米(坪単価264万8,711円/坪)と若干お手頃。物価も大森の方が安めなので、利便性をとるなら大井町、生活コストをとるなら大森寄りの物件を検討すると良いでしょう。
「大井町」近辺の土地価格、坪単価比較】
土地価格 | 坪単価 | |
大井町 | 85万6,875円/平米 | 283万2,644円/坪 |
品川駅 | 284万444円/平米 | 938万9,898円/坪 |
大森 | 80万1,235円/平米 | 264万8,711円/坪 |
青物横丁 | 79万7,500円/平米 | 263万6,3636円/坪 |
西大井 | 55万200円/平米 | 181万8,842円/坪 |
都心に近いのに生活環あふれる活気のある街
最後にNさんに大井町在住になった経緯と今後のお住まいについて聞いてみました。
子どもの頃、我が家は転勤族で、引っ越しを繰り返していました。そんな中、大井町で7年ほど暮らしたことがあったのですが、のどかな雰囲気が印象に残っていました。そんな記憶から再び暮らすことを決めましたが、いざ住んでみると、駅ビルや大型スーパー、家電量販店、そして飲食店も揃っていてとても便利。交通の利便性はもちろん、町内会のお祭りが開催されるなど下町風情もあり、とても快適です。賃貸マンションは、既に2回更新。今後も一人暮らしを続ける限り、住み続けたいと思っています。
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(最終更新日:2019.10.05)