マイホームは従来、結婚や出産、お子様の成長といった人生の節目で購入するケースが主流でした。しかし近年は、ライフスタイルや価値観が変化するにつれ、「家賃を払い続けるのがもったいない」「資産として不動産を所有したい」といった理由で、単身者も気軽に家を買うようになりました。特に、女性の社会進出にともない、女性単身者の購入が増えています。
そこで今回は、ARUHIの【フラット35】を借り入れた女性単身者を対象に、購入した物件種別や年収、借入額、準備した頭金の額などを調査・分析しました。
中古マンションが6割以上。新築と合わせて約8割がマンションを選択
まずは、「物件種別」を見てみましょう。
中古マンションを購入した女性単身者が圧倒的多数で62%、次いで新築マンションが17%と、約8割がマンションを選んでいます。以下、中古建売住宅が9%、新築建売住宅が7%という結果に。土地を購入して注文住宅を建てた人は4%、所有する土地に新築した人は1%にとどまりました。
購入時の年齢は平均42歳。7割以上の女性が30~40代のうちに購入
続いて、購入時の年齢を調査。全購入者の平均年齢は42歳で、中央値もほぼ変わらず41歳でした。年代ごとの割合を見ると、40代での購入が最も多く42%、次いで30代が33%、50代が13%で、以下20代が8%、60代が4%、70代が0.2%という結果で、30~40代に購入する女性の多さが際立つ結果となりました。
平均年収は447万円。年収200~400万円台に集中
住宅購入時にはどの程度の年収だったのかについても調べると、平均年収は447万円、中央値は392万円という結果に。国税庁が発表した平成27年の民間給与実態統計調査によると、女性の平均年収は272万円。公務員が含まれていないため低めの年収になっていることを加味しても、家を買う女性単身者の所得水準はやや高めと言えそうです。
また、年収の割合を見ると、300万円台が最も多く24%、次いで200万円台が22%、差がなく400万円台が22%。以下500万円台が10%、600万円台が6%、700万円台が4%と続きます。少数派ではありますが、3%の女性が年収1,000万円以上に該当。ボリュームゾーンは200~400万円台で、約65%を占めています。
購入金額は平均2,596万円、借入金額は2,186万円!年収に比例して金額がアップ
女性単身者の住宅購入金額を見ると、平均は2,596万円、中央値は約2,500万円という結果に。全対象者の借り入れ金額の平均は2,186万円で、中央値は約2,000万円でした。一方、単身男性の場合は購入金額が約2,750万円、借り入れ金額は約2,460万円で、男性と比べて女性の方が抑えた金額の物件を購入・借り入れしている傾向が伺えます。
年収別の平均購入金額も見てみましょう。
年収 | 平均購入金額 |
200万円台 | 1,572万円 |
300万円台 | 2,350万円 |
400万円台 | 2,848万円 |
500万円台 | 3,340万円 |
600万円台 | 3,603万円 |
700万円台 | 3,644万円 |
800万円台 | 4,199万円 |
900万円台 | 4,841万円 |
1,000万円以上 | 5,776万円 |
続いて、年収別の平均借入金額です。
年収 | 平均借入金額 |
200万円台 | 1,248万円 |
300万円台 | 1,965万円 |
400万円台 | 2,475万円 |
500万円台 | 2,766万円 |
600万円台 | 3,009万円 |
700万円台 | 2,962万円 |
800万円台 | 3,495万円 |
900万円台 | 3,798万円 |
1,000万円以上 | 4,619万円 |
ほぼ年収に比例して借入金額も増加しており、年収に応じた家探しをしている様子が伺えます。
頭金も、年収と比例して増加傾向
各年代を合わせた、女性単身者の頭金を平均すると、343万円。男性単身の場合は約170万円で、男性と比べて女性の方が頭金をしっかりと準備していることが分かります。
頭金も、年収別で比較してみましょう。
年収 | 平均購入金額 |
200万円台 | 233万円 |
300万円台 | 279万円 |
400万円台 | 212万円 |
500万円台 | 434万円 |
600万円台 | 457万円 |
700万円台 | 483万円 |
800万円台 | 562万円 |
900万円台 | 910万円 |
1,000万円以上 | 948万円 |
年収が200万円以上の年収の方は概ね、高収入の方ほど頭金も多く準備している傾向がうかがえます。
女性単身者の住宅購入がより身近に!?
今回の調査によると、住宅を購入している女性単身者の約5人に1人が年収200万円台です。この結果が示す通り、女性単身者の住宅購入は、ごく一部のキャリアウーマンを対象とした話ではなく、働く女性にとって現実的な選択肢となっています。皆さんも、自身の年齢や収入と照らし合わせて、住宅購入を検討してみてはいかがでしょうか?
【後編はこちら】女性単身者の“職種ごとの借入金額”を調査>>
■調査概要(ARUHI調べ)
●調査地域:全国
●調査データ:ARUHIの【フラット35】を利用した女性単身者の成約データより
●調査期間:2016年1月1日~2016年12月31日
※金額は1万円未満を切り捨てで記載
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(最終更新日:2019.10.05)