名前・性別 | Sさん 男性 |
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年代(購入時) | 30代前半 |
職業・業種 | 販売職・写真店 |
雇用形態・年収 | 正社員・350万円 |
家族構成 | 夫婦+子ども1人+義両親+義妹 |
勤務地・通勤時間 | 埼玉県上尾市・バイク10分 |
社会人歴・転職回数 | 10年・3回 |
勤務先の社歴(ローン実行時) | 2年 |
物件所在地 | 埼玉県桶川市 |
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アクセス | JR高崎線「桶川」駅 バス5分 |
物件種別・間取り | 新築注文戸建・7DK |
購入価格 頭金 |
3,000万円 1,500万円 |
住宅ローン | 全期間固定金利型(【フラット35】) |
住宅ローン 返済額 返済期間 |
月6万円(ボーナス払いあり20万円) 25年 |
引越し前の所在地 | 埼玉県北本市 |
購入前の家賃・間取り | 月5万5,000円(駐車場代込み) 2K |
結婚後、アパートで暮らしていたSさんは、義父の介護を見据えて同居を決めました。実家を建て替えるにあたり、施工会社選びに迷い、プランニングの際は親世帯と子世帯で意見が衝突したこともあったそうです。詳しいお話を伺いました。
両親との同居を見据え、実家の建て替えを決意
結婚を機に、妻の実家がある桶川市に近い、JR高崎線北本駅から徒歩5分ほどのアパートで2年半ほど暮らしました。駅近でスーパーも近く、周辺は静か。交番がすぐそこにある安心感もあり、環境としては悪くありませんでした。しかし、私も息子も喘息持ちなので、築25年程度の少し古い建物でハウスダストアレルギーの症状が出てしまうこともありました。
そんな折、義父の体調が悪化し、人工透析が必要になりました。失明していたこともあり、妻が病院への送り迎えなどをする必要がありました。必然的に同居の話が出たのですが、実家は築20年以上、広さも2世帯では厳しそうです。そこで、建て替えを考えました。
仮住まいの家賃が無料で設計の自由度が高い工務店に施工を依頼
建て替えにあたり、義父が現金で1,500万円用意できるとのこと。そこで、私も同額の住宅ローンを組む前提で、予算を3,000万円に設定しました。住宅展示場に足を運び、ハウスメーカーで見積もりを取ってもらう中でも、6人家族で暮らせる空間を確保するにはそれくらいの予算が必要だと感じました。
建て替えのため、実家で暮らす両親と妹は仮住まいが必要です。地元の工務店に依頼すれば、仮住まい場所を無料で提供してくれるとのこと。また、デザインとしても、ハウスメーカーのシリーズ化された商品から選ぶよりも、自由設計に惹かれました。そこで、地元工務店を数軒検討。施工した家にもお邪魔した中で、しっかりとした家づくりをしていて、担当者の人柄にも好感が持てる工務店を選びました。
無理のない住宅ローン計画で、55~56歳を目途に完済予定
住宅ローンに関しては、普段からメインバンクとして利用している地方銀行に相談。金利が低くなっているタイミングでしたので、金利上昇の不安がない全期間固定金利を迷わず選びました。当時暮らしていたアパートの家賃が、駐車場代込みで5万5,000円。月々の住宅ローン返済額が同程度になるように計算し、25年に設定してもらいました。このまま順調に返済すれば55~56歳で完済できますので、その後、老後資金も貯められるという算段もありました。
その後、住宅ローン金利が更に下がりましたので、借り換えを考えたこともあります。でも、平日に仕事を休んで対応するのが面倒で(笑)そのままです。あと5年程度で完済できますので、粛々と返済を続けるつもりです。
世帯間で何度も話し合いながら、歩み寄ってプランニング
家づくりは、全て順風満帆とはいきませんでした。両親と家づくりについて話し合いを重ねる中で意見の衝突も多く、一時は「同居自体を止めようか」という話になったこともありました(苦笑)。義父は純和風の家を希望していましたが、私はもう少し今風の家にしたかったんです(笑)。でも、義父の健康状況を考えると「同居をしない」という選択は現実的と言えません。何度も話し合い、少しずつ歩み寄りました。
30坪少々の限られた敷地ですが、世帯ごとに1台ずつガレージが必要。必然的に3階建てで考えました。1階には居間やキッチン、2階に両親世帯の空間として10畳と8畳の和室をつくり、浴室も設置。3階が私たち世帯の空間という間取りを工務店から提案されましたので、そのプランをベースにブラッシュアップしました。2階に浴室を設けたのは、義父が入浴しやすいように配慮したから。また、将来義父が階段を使えなくなった時のことを考え、階段をなくしてエレベーターを設置する可能性も視野に入れて計画しています。
地盤調査の結果で急遽、建物の構造を変更
着工前に地盤調査をしたところ水が出てきたため、構造変更を余儀なくされました。当初はRC造の予定でしたが、長い杭を当初の予定よりも本数を増やして打ち込み、骨組みは重量鉄骨、建物は木造で建てることになりました。外壁は、厚めのサイディングを貼っています。
急遽構造変更になりましたが、内部が木造ならリフォームがしやすくなり、結果的には良かったかもしれません。金額も増減はありませんでした。
喧嘩するほど仲がいい、二世帯の共同生活
アパートの居室は畳でしたが、新居は全面的にフローリングを敷設。それだけが理由ではないと思いますが、私も息子も、喘息の症状がぴたりと出なくなりました。
また、戸建て暮らしになり、格段に広くなりましたし、部屋数も増えました。子どもはのびのびと走り回り、騒がしくしても近隣の方々に迷惑を掛ける心配もなく、自由に過ごせるようになりました。
同居はやっぱり気を遣いますが、昼間は仕事をしていますし、さほど大変ではありません。仲良くできている方だと思います(笑)。兄弟喧嘩も親子喧嘩も絶えませんが、フロアごとに世帯を分けていますので、自分たちのフロアに戻って一晩経てば、ケロッと忘れてしまいます。
新居で暮らし始めて、既に20年近く経ちました。最近、義母の好む食べ物が変わってきました。現在は一緒に食事をとっていますが、今後は難しくなるかもしれません。しかし、2階の洋室に水道管やガス管を引いてありますので、いざという時にはリフォームでミニキッチンを作り、食事を別々にとれば良いと思っています。竣工時は3歳だった長男も、現在は24歳。結婚して同居することになったとしても対応できますし、家族構成の変化にフレキシブルに対応できる住まいです。
(最終更新日:2019.10.05)