ご実家が所有するアパートで暮らしてきたFさんは、アパートの老朽化にともない、マイホームの購入を決意しました。今までと同じ学区内にこだわって検討を続ける中で理想の土地が見つかり、注文住宅を建てることに。現在に至るまでのお話を伺いました。
築40年以上のアパートで暮らした9年間
元々は、実家の近くにあるアパートで暮らしていました。家族が所有する建物で私が生まれる前からあり、築40年は超えていたと思います。
外階段に錆が出ていたり、夜中に天井裏をネズミが走っていたり、湿気や結露も気になりました。壁にカビが発生していましたし、夏暑く、冬寒かったですね。9年ほど暮らしている間にリフォームが入ったものの、住み心地はたいして改善しませんでした。
住み替えを考えるにあたり、学区内であることが第一条件でした。次女はまだ保育園でしたが、小学校に通う長女に「どうしても転校したくない」と言われてしまったんです。
治安がよく教育環境や生活の質も高いエリアなので、私自身も離れたくなかったですね。近くに賃貸物件が少ないこともあり、マイホームの購入を考え始めました。
毎週末、マンションや建売住宅を探す日々
当初、購入予算については「安いに越したことはない」という程度の認識でした。現金で手元にある1,000万円に加えて、インターネット上でシミュレーションをした結果、3,000万円程度の借り入れなら無理なく返済できると思いました。
合計すると4,000万円程度の予算ですが、見学を続ける中で大きな金額を借りることが不安になり、もう少し手頃な価格帯を求めていた気がします。
インターネットサイトで情報を収集。興味を持った不動産会社へ連絡をしたら、あとは目ぼしい物件が見つかる度に連絡が来るようになりました。
始めはマンションや建売住宅を見学。毎週土日は家探しをする日々が1ヶ月ほど続きました。学区から遠かったり、割高に感じたり、10軒ほど見学しましたが購入には至りませんでしたね。
学区内で割安の土地を発見
そんな時に偶然、近所の土地が売り出されていることを知りました。高台にあり、ハザードマップで見ても安心できそう立地。私道沿いなので子どもが急に飛び出しても安心感がありました。
日当たりも、前の家よりもずっと良かったですね。しかも、とても割安だったんです。おそらく、まだ古家が建っていたことや、私道沿いでセットバックが必要なことが影響していたのだと思います。
1,890万円で販売されていたのですが、不動産会社の方がかなり勉強して下さり、1,500万円に値下げしていただきました。
その後、不動産会社と付き合いのあるハウスメーカーを紹介していただき、家づくりにかかる予算を算出しました。テレビCMでもよく見かける会社でしたので、そのままお願いすることに。
どの程度の家が建つのかざっくりと教えていただき、総予算も算出。「土地+建物で3,000万円程度に収まるように頑張ります」と言って下さり、土地は1,100万円で購入した計算になりました。
住宅ローンは金利だけでなく、諸費用も含めてチェック
住宅ローンの借入先は、不動産会社にお薦めされたアルヒ株式会社に決めました。インターネットで調べたランキングサイトの上位に入っている金融機関も自分で調べて検討しましたが、金利が安くても、手数料や先々にかかる費用をトータルで考えるとあまり安くなかったんです。できれば全期間固定金利で借りたい気持ちもあったのでアルヒさんを選びました。
追加書類をいくつか用意する必要がありましたし、審査結果を待っている間はドキドキでしたが、無事借り入れできることになり、ホッとしています。
借り入れから1~2年で、100万円の繰り上げ返済を実施。今後も繰り上げ返済をしたい気持ちはありますが、子育てにもお金がかかりますし、このまま払い続けても家賃程度の支出なので、無理せずに返済していきたいと思います。できれば、65歳までに完済できるといいですね。
要望の実現のみならず、将来の住み心地まで考えられた住まい
ハウスメーカーさんには、対面式のキッチンや客間として使える1階の和室をリクエストした他、室内物干しの設置や、通常より低い位置に壁付けして使いやすさにこだわったキッチンの吊戸棚、身長に合わせた高さ設定のシンク、利用する家電に合わせたコンセント配置など、細々とした要望も出しました。
設計担当の方はそれらをプランに反映するだけでなく、老後に階段を昇降せずに暮らせるよう、水廻りを1階にまとめた間取りを考えて下さいました。
完成した住まいは家中が明るく、キッチンなど設備の使い勝手も抜群。洗濯物も良く乾き、家事がしやすいです。スペースにゆとりがあるので、友人が毎月のように泊まりに来てくれるようになったことも嬉しいですね。
母や妹も、数ヶ月に1度遊びに来てくれます。周辺環境も今までと変わらず良好ですし、最寄り駅に少し近くなった分、より便利になりました。
マイホーム購入に対する心境の変化
はじめは、住宅ローンの返済を続けられるのか、固定資産税や都市計画税など、どれだけの出費が嵩むのか分からず不安でした。今は、どの程度の出費が発生するのか目安が分かりましたので、気持ちに迷いはありません。
今まで、娘たちのために貯金をしたり、保険に入ったりすることで備えてきました。今回、マイホームを購入したことで、「いざという時に家を遺せる」という大きな安心を得ることができました。あとは住宅ローンをできるだけ早く返済するのみですね。
(最終更新日:2019.10.05)