住宅ローンの団信で知っておきたいこと

住宅ローンでお金を借りている最中に、自分に万が一のことが起こった場合、団体信用生命保険(団信・だんしん)に加入していればローンを完済することができます。住宅ローンを検討している人に大きな安心感を与える団信について、知っておきたいポイントを整理します。

住宅ローンでお金を借りている最中に、自分に万が一のことが起こった場合、団体信用生命保険(団信・だんしん)に加入していればローンを完済することができます。住宅ローンを検討している人に大きな安心感を与える団信について、知っておきたいポイントを整理します。

銀行では概ね必須、フラット35では任意

住宅ローンを借りる場合、銀行などの民間金融機関では団信の加入が必須となっていることがほとんどです。そのため、健康状態に問題がある場合は、団信の審査の承認が得られず住宅ローンを借りられないこともあります。保険料は金利に含まれていることが多いです。

一方、フラット35では団信は任意加入となっています。借入残高の概ね0.3%程度(4,000万円の残高に対し12万円など)にあたる金額を、毎年別途支払う形になります。

団信では加入者の年齢に関係なく保険料が決まります。フラット35など団信の加入が任意で30代前半など年齢が若い人の場合、生命保険会社の定期保険や収入保障保険などで代替した方が割安なケースもあります。

“マイホームを購入したら、現在加入している保険商品を見直しましょう”と言われることが多いと思いますが、それは「団信」が主な理由です。住宅ローン債務者が死亡すると住宅ローンは完済され、ローンが無い状態のマイホームが遺族にのこされることになります。その分、加入している保険商品の死亡保障額を減額できることが多いからです。

30歳男性が1,000万円の定期保険に加入する場合、月々の支払額は約1,000円~2,000円程度です。住宅ローンの無い住まいが遺った場合、学費や生活費の不足分のみ保険金でまかなうと想定し、2,000万円程度減額できると仮定すると年間2~5万円程度の節約につながります。

保険の重複している部分を除いて家計にゆとりができるため、確かに見直さない手はありませんね。

死亡以外の事態に備える団信

団信は、死亡や高度障害になった場合に住宅ローンが完済されるのが基本ですが、他の保障を備えている商品もあります。

3大疾病や8大疾病、がんなどで所定の状態となった場合や、けがや病気などで就労不能状態になった場合に完済される「特約」もあります。債務者の健康状態とは違いますが、条件を満たす自然災害を受けた場合に返済の一部を免除する特約が選べる住宅ローン商品もあります。

多くの住宅ローン特約では金利を0.1%や0.5%など上乗せをして、保険料に充当する内容になっています。

死亡や高度障害に備えられることは魅力的ですが、上乗せされる金利分で支払う総額を計算してみて、類似の保険商品に個別で加入した場合と費用が抑えられるのはどちらか、比較して検討するのが安心でしょう。

社会保障制度も確認を

会社員の場合、病気やけがなどで4日以上仕事ができない状況になると、健康保険から「傷病手当金」を受け取ることができます。傷病手当金は、収入のおよそ2/3の金額を最長1年6ヶ月受給できます。

それ以上療養が必要となる場合、障害年金の対象となる可能性も高いでしょう。障害年金では、それまでの収入や障害の等級にもよりますが、年間約150万円~程度の受給があります。

両目を失明するなどの障害等級1級の場合、団体信用生命保険の高度障害状態に該当する場合が多いです。特約などで保障を上乗せする必要があるかの検討は、どういう場合を保障するプランなのか、また、その場合社会保障制度でどこまでカバーができるのか、基本の団信の高度障害状態に含まれないのかなど、整理してみましょう。もしかすると社会保障制度と現在ある貯蓄、支えられる家族の稼ぎなどで対応が可能なシーンも多いかもしれません。

団信は付加することができる特約を含め、住宅ローンを返していく際に想定されるリスクや、現在備えている保障(社会保障や加入している保険商品、貯蓄など)を見つめ直すきっかけになります。必要なものは上手に選択できると嬉しいですし、団信や特約などで備えない場合、どんな方法で対応できるのかを整理しておけると、新居での生活をより安心して楽しめますね。

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(最終更新日:2019.10.05)
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