東日本大震災を経験したママ・イラストレーターが伝える「1日1防災」

突然おとずれるかもしれない災害に備えるには、日ごろからのマメな対策が重要だ。しかし、「ただでさえ忙しいのに先のことまでなかなか手が回らない」という人も多い。まして、子育て中のママならなおさらだろう。

そのような中、2月7日に学研プラスから「被災ママに学ぶ ちいさな防災のアイデア40」が発売された。本書の著者であるイラストレーターのアベナオミさんは、出版やウェブメディアのイラストなど、数多くの仕事に追われながら小さな子どもを育てる、多忙なママだ。

そんな彼女が心がけているのが「1日1防災」備蓄品を買ったり、家具の配置をチェックしたりと、1日に何かひとつでも、防災にまつわることに気を配るのを日課にしている。

2011年3月11日、アベさんは宮城県多賀城市で車を運転中に被災した。

地震の多い地域で馴れっこのつもりでいたが、経験したことのない大きな揺れと津波で、彼女の生活は一変。アベさん家族にとって極限の日々が始まった。

幸い家族はみんな無事で、家屋への被害は少なかったが、ライフラインや食料を断たれた中で1歳の子どもを育てながら過ごした当時は、まさに戦いだったという。

被災生活中はそれまでの防災を怠っていた年月を悔いる毎日だった。そこで震災以降は、毎日少しでも防災を意識することを心がけ、わずかずつでも確実に、次の災害に備えている。

2016年4月・熊本地震の際には、自身の経験をイラストに込め、被災者に向けて乗り越えるためのノウハウをツイッターで発信することで、現地の人々を勇気づけた。

それらは被災地以外でも関心を呼び、36,000を超えるリツイートがあった。新聞、テレビなどでも取り上げられ、「ママ目線の防災」が日本中から注目された。

「被災ママに学ぶ ちいさな防災のアイデア40」では、稀有な経験をしたアベナオミさんの防災ノウハウを、コミック、イラストでわかりやすく解説している。

「無理する防災は続かない」「家族を救うのは、毎日少しずつの意識」など、厳しい日々を乗り越えて平穏な毎日の大切さをかみ締める彼女ならではのメッセージは、災害大国・日本に暮らす全ての家族にとって、このうえなく貴重なアドバイスとなっている。

ニュース参照元:PR TIMES
ニュース情報元:学研出版サイト

(最終更新日:2019.10.05)